安定した高クロック動作を実現するクーラー
「WINDFORCE 3X 450W」を徹底チェック
冷却性能は、継続して高負荷のかかるゲーミング中の安定動作に大きく影響する。GPUコアの温度に余裕がある場合に、GPUコア電圧とコアクロックがアップする「Temparature Target」機能を備える「GPU Boost 2.0」。これをサポートするGTX 770では、搭載するGPUクーラーが強力なほど、高いクロックで動作する可能性を秘めている。
快適ゲーミングで最も重要な要素となる3D性能がわかったところで、次は「GV-N770OC-2GD」のもうひとつのキーポイントとなる「WINDFORCE 3X 450W」を徹底チェックしていこう。
GTX 770リファレンスカードと比べながら、「GV-N770OC-2GD」をじっくりと分解していこう。まずはボード長だが、リファレンスカードが約267mm(突起部含まず)のところ、「GV-N770OC-2GD」は約278mm(突起部含まず)と、11mmほど長くなっている。ただ、基板はリファレンスより短いGIGABYTEオリジナル基板で、高クロックの安定動作に重要な電源周りも独自設計になっているようだ。この点も高クロックでの安定動作を可能にしているポイントだろう。
安定した高クロック動作を支える
「WINDFORCE 3X 450W」を分解
ここからは、本命となる「WINDFORCE 3X 450W」クーラーを徹底チェックしていこう。
「WINDFORCE」クーラーは、「GeForce GTX 400」シリーズや「Radeon HD 5000」シリーズから採用。風の流れを整えるために傾けた独特なデザインのヒートシンクと銅製ヒートパイプ、静音性の高いPWMコントロールファンで構成されたGIGABYTE独自のGPUクーラーで、その最上位に位置するのが、3連ファンを備える「WINDFORCE 3X」クーラーになる。
そんな「WINDFORCE 3X」の冷却性能をアップさせつつ、従来モデルから2スロットに余裕で収まるサイズまでスリム化したのが、「WINDFORCE 3X 450W」(以下:新型)だ。
新型と従来モデルを見比べると、まず目につくのがファンカバー部だろう。従来モデルは樹脂製だが、新型は金属製に変更。カバー形状も一新されており、より風の流れを整える設計になっている。
実際、WINDFORCEのロゴが入っている出っ張り部にもしっかり意味があるようで、従来モデルに比べて多くの風が側面部から排気されるようになっていた。側面パネルにエアスリットのあるPCケースでは、暖まったエアーを効果的にPCケース外へ排気してくれそうだ。