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SAPの“クラウドファースト”宣言、CMO/CDOの業務支援から

顧客対応をクラウドで支援する「SAP Cloud for Customer」

2013年07月04日 07時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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SAPジャパンは7月2日、クラウド型の顧客対応アプリケーション群「SAP Cloud for Customer」の提供開始を発表した。CMO(最高マーケティング責任者)やCDO(最高デジタル責任者)が率いる業務部門の顧客対応を支援するアプリケーションとなる。

業務部門の顧客対応を支援

 Cloud for Customerは、マーケティング/営業部門向けのキャンペーン管理「SAP Cloud for Sales」、ソーシャルメディアを介した顧客対応管理「SAP Cloud for Social Engagement」、サービス部門向けの「SAP Cloud for Service」で構成されており、共通の基本機能として顧客マスター管理、製品マスター管理、販売/サービス分析、スタッフ間のソーシャルコラボレーション(フィード)を備える。

SAP Cloud for Customerの特徴

 また、業務部門スタッフが直接利用するアプリケーションのため、わかりやすいインタフェース設計や画面デザインの柔軟なカスタマイズ、豊富なレポート、マルチデバイス(スマートフォン、タブレット)対応なども大きな特徴となっている。

 さらに、Cloud for CustomerはオンプレミスのSAP ERPやSAP CRMとのインタフェースを標準で備えるほか、サードパーティのCRMともリアルタイムまたはバッチ処理での柔軟なデータ連係が可能。既存の自社システムに蓄積された顧客や製品のデータを活用したり、逆にクラウドでクイックスタートを図り、将来的にオンプレミスのシステムと接続するといった活用も考えられている。

“Cloud First”かつ“Cloud Fast”

 今年4月、SAPジャパンはクラウド事業の専任組織である「クラウドファースト事業本部」を新設し、6月にはクラウド事業への本格参入を宣言した。ここでは同社がクラウドアプリケーションを展開していく最重要分野として、「People」「Customer」「Money」「Supplier」という4分野を定めている。今回のCloud for Customerは、そのうちマーケティング、営業、サービス各部門の顧客業務をサポートする「Customer」分野に対応したものである。

SAPがクラウド事業で重点を置く4分野「People」「Customer」「Money」「Supplier」

 同日の記者発表会でクラウドファースト事業本部長の馬場渉氏は、この事業部名が意味するところは“Cloud First”かつ“Cloud Fast”であるとして、あらためてクラウド事業の拡大に対する意気込みをアピールした。

 「現在の業務部門のスピード感を考えると、大規模なオンプレミスではなく、まずはクラウド型で導入する、つまり『Cloud First』という選択になる。そして、クラウドの活用によって、素早く実行し、素早く効果を出すという『Cloud Fast』が実現する」(馬場氏)

 さらに馬場氏は、SAPとしてクラウド適用を狙う最大の領域は「テクノロジーを使わずに何十年も実行されてきた業務、慣習」であり、そうしたテーマはIT部門ではなく、OPEXを持つ業務部門が取り組むものであると述べた。

 今回のCloud for Customer、およびCustomer領域でSAPが想定する顧客のペルソナとは、「モバイルの技術、クラウドの力を利用してまったく新しい顧客とのやり取り、顧客接点を考える人」だと馬場氏は述べ、こうした取り組みを主導するCMO、CDOを支援していくとアピールした。

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