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最新パーツ性能チェック 第144回

極薄5mm厚の500GBと7mm厚で1TBのWD製2.5インチHDDを試す

2013年07月20日 14時00分更新

文● 藤田 忠

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7mm厚で容量1TBの
「WD10SPCX」もチェック

 続いて、一般向けにも発売される可能性が高い7mm厚の「WD Blue」シリーズに属する容量1TBモデルの「WD10SPCX」を見てみよう。

7mm厚で容量1TBの「WD10SPCX」

 「WD10SPCX」は、ドライブ構造とプラッタ表面を保護する耐衝撃技術「ShockGuard technology」や、ライト時にプラッターを安定させる「StableTrac」を採用。動作時の衝撃耐性は、9.5mm厚の容量1TBモデル「WD10JPVX」から50Gダウンする350G(2ms)だが、非動作時は同じ1000G(2ms)を確保している。

 「WD10SPCX」の主なスペックは、インターフェースがSATA3.0(6Gbps)、回転数は5400rpmで、バッファ容量は16MB。消費電力はリード/ライト時1.7W、アイドル時0.57W、スリープ/スタンバイ時0.18W。騒音はアイドル時の平均が20dB、リード/ライト時が平均21dB。重量は90gになっている。

一般的な9.5mm厚(写真左)と比較。わずか2mmだが並べると意外と大きな差を感じる

WD Blue UltraSlimシリーズと同じく、小型の基板やコントローラーを採用している

重量は90g。9.5mm厚のWD10JPVXは120gなので、30gも軽量化している

 「WD5000MPCK」と「WD10SPCX」のスペックがわかったところで、その性能をチェックしてみよう。

気になるパフォーマンスをチェック

 薄型にともない転送速度が遅くなっていないか不安になる超薄型の「WD5000MPCK」と、7mm厚初の1TBの「WD10SPCX」。自作PCとノートPCに接続して、その性能をチェックしてみよう。

自作PCテスト環境
CPU Intel「Core i7-4770K」(3.5GHz、4コア/8スレッド)
マザーボード ASUSTeK「Z87-DELUXE」(Z87チップセット)
メモリー 16GB(PC12800 DDR3 8GB×2)
SSD Intel「SSD 335」(240GB)
電源ユニット Seasonic「SS-750KM」(80PLUS GOLD 750W)
OS Windows 8 Pro(64bit)

 まずは自作でのテストだ。計測には、「CrystalDiskMark 3.0.2f」(テストデータサイズ1000MB)と「HD Tune Pro 5.50」を使用。HDDになにもデータが入っていない状態で計測を行なっている。

WD5000MPCK

CrystalDiskInfoの結果。温度は各種ベンチマーク終了時で、40度とバラック状態のわりに高くなっている

CrystalDiskMarkの結果。薄型ながらなかなかの結果で、シーケンシャルリード/ライトは120MB/sを超えている

HD Tune Pro 5.50の「Benchmak」の結果。HDDの外周と内周を計測

WD10SPCX

CrystalDiskInfoの結果。各種ベンチマーク終了時でも、温度は33度と低い

CrystalDiskMarkの結果。シーケンシャルリード/ライトが120MB/s超えと優秀な結果に

HD Tune Pro 5.50の「Benchmak」の結果。アクセスタイムはリードが17.8ms、ライトが15.8msとまずまずの結果だ

 「WD5000MPCK」は5mmの極薄ながら、7mm厚の「WD10SPCX」とほぼ同じ性能を発揮しており、シーケンシャルリードは127.7MB/s、同ライトは126MB/s。ランダムリードは41.94MB/s、同ライトは63.29MB/sとなっている。

 さすがにスキマなく部品が詰まっているだろう、「WD5000MPCK」のベンチマーク中温度は、アイドル時から10度アップした40度になったが、メーカー規定温度は60度なので問題なしだ。

 動作音は無音に近く、通常の使用環境では動作音はまったく気にならないレベル。また、大きな振動も感じなかったので、ノートPCのパームレスト下にあったとしても、タイピングの邪魔にはならないだろう。

 「WD10SPCX」も優秀なリード/ライトで、HD Tune Pro 5.50の最大リードは119.4MB/s、ライトは116.7MB/sに。最内周はリード57MB/s、ライト55.6MB/sまで低下しているが、このあたりはHDDとして妥当なところだ。

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