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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第141回

ICレコーダーとペンが合体、メモと会話を同時に記録するワザ

2013年07月03日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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音声とメモをセットでEvernoteに自動アップロード

 記録する際は、専用ノートの下に印刷されている「record」をスマートペンでタッチすればいい。ディスプレーに録音時間が表示され、記録がスタートする。この状態でノートに書き込んだり、会話すればいい。終了したら「Stop」をタッチ。録音を再生するなら、「position」のゲージで聞きたい部分をタッチする。再生スピードや音量もページ下のツールボタンで操作できる。録音の一時停止は「pause」、終了は「Stop」をタッチする。Evernoteにデータをアップロードするなら「Sync Now」をタッチする。

 1秒間に75回撮影しているとのことだったが、相当スマートペンを速く動かして書いても途切れるようなことはなかった。文字はもちろん、図も正確に取り込まれている。Wi-Fi接続時でも4時間利用できるので、長い会議でも安心して利用できる。そもそも、会議中にアップロードする必要はないので、ネット接続は切っておいてもいい。「Wifi Off/On」をタッチすれば手軽に切り替えられるので、アップロード時に接続すればいいだろう。これなら、11時間持つので、1日中利用できる。

「record」をタッチして記録スタート

メモをとりながら会議を進める。終了したら「stop」をタッチ

「Sync Now」をタッチしてEvernoteに同期する

 Evernoteに同期すると、設定したスマートペン名(ここではSmartpen)というノートブックが作成され、その中に音声データやメモデータがアップロードされる。会議の議事録はこのノートブックにまとまるというわけだ。もちろん、新しくタイトルやタグを付けて管理するのもいい。

 メモはPNG形式の画像ファイル、音声はm4a(MP4)形式の音声ファイルで保存されている。画像はそのまま表示されるが、音声は再生ボタンを押しても再生できなかった。再生エリアをクリックすると、livescribeのページが開き、ここでは再生できた。ちなみに、iOSのEvernoteアプリでは問題なく再生できる。

 生成されたファイルは、A5ノート約半分で75KB。メモはいくら書いてもたいした容量にはならないようだ。音声は約5分で1MB程度となった。Evernoteの追加容量500MB/1ヵ月を使い切るのはなかなか難しいだろう。

Evernoteに同期できた

音声はそのままでは再生できないのでクリック

ホームページが開き、音声を再生する

音声ファイルをPCに保存して再生してもいい。m4a形式はメディアプレーヤーで再生できる

iOSのEvernoteアプリなら音声ファイルを再生できる

専用ノートは印刷も可能だが買った方が得

 専用ノートはソースネクストのウェブページから購入できる。A5サイズのノート4冊パックで1980円。1冊当たり80枚なので、1ページ当たり3円となる。会議のメモを即データ化してライブラリーにする手間や音声録音が可能なことを考えると、無視していいコストと言えるだろう。留め具や表紙などもしっかりしており、ビジネスでも問題なく利用できる。

 カラフルなA4ノート4冊パック(2480円)やコンパクトなメモパッド4冊セット(1800円)など、利用スタイルに応じたノートも用意されている。替え芯は黒4本と赤1本のセットが800円。こちらも高くはない。さらに、広い場所で録音する際に利用するマイク付きヘッドセットも3980円で用意されている。とはいえ、普通の部屋であれば、内蔵マイクだけで十分な音質で録音できた。

 livescribeにログインしていれば、専用ノートを印刷するためのPDFをダウンロードすることができる。とはいえ、600dpi以上の解像度を持つカラーレーザープリンターが必要。試しにインクジェットプリンターで印刷してみたが、スマートペンが認識してくれなかった。しかも、紙やインクのコストを考えると、専用ノートを購入した方がいいだろう。

ソースネクストのホームページから追加の専用ノートを購入できる

livescribeのホームページから、コントロールシートや専用ノートのデータをダウンロードできる

カラーレーザープリンターがあれば、専用ノートなどを印刷できる。インクジェットプリンターだとドットを認識できない

 Livescribe wifi スマートペンは、予想以上に使いやすく、特に努力しなくても活用できるガジェットだ。タッチ操作はレスポンスがよく快適だし、データのアップロードも自動。この会議は録音が必要だから……などと考えず、常にLivescribeのノートとスマートペンでメモを取ってもよさそうだ。退社時にUSBケーブルに繋いで充電しておけば、いつでも利用できる。ICレコーダーの購入を考えているなら、このスマートペンでワンランク上の記録スタイルを身につけてはいかがだろうか。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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