ライブ用のシステムのワンポイントとして
―― シーケンサーはどうなっているんですか? スライドはTBそのものだなという感じがしましたけど。
坂巻 今の時代にベースマシンを出すわけなので、やっぱりいろんなことが出来るようにしたいなと思って。3オシレーター付いているところがデカイんじゃないかな。3オシ付いていてもシーケンスをそれぞれ組めるものってないじゃないですか。違うシーケンスを組めることで、最近の凝ったベースなんかもできますし。
―― これ、バラバラにシーケンスするんですか? ということは3トラック?
坂巻 ある意味そうです。
高橋 3つのVCOをバラバラに動かすか、VCO1とVCO2を同時に鳴らしてVCO3だけ別か、3つのVCO全部同時に鳴らすか。
―― ということはコードも鳴らせるわけですね。
高橋 そうです。
―― 今回MIDI INが付いて音源としても使えるわけですけど、この意図は?
坂巻 僕がオススメしたいのは、ableton Liveなんかのシステムに、音源として一個足すとか。
―― そこだけワンポイントでコントロールできるアナログ音源として?
坂巻 なんかキック、ショボイな。ベースもっと太いの欲しいよね、みたいなときに。普段パソコンでやっている方が、いざライブというときにはこれを鳴らすとか。録音して鳴らすのと、そのままミキサーに入れてPAで鳴らすのでは、印象がぜんぜん違うと思いますし。そのままアナログで出したほうが気持ちいいよね?
高橋 いいですよね。
坂巻 パソコンはある程度決まったトラックを流しておいて、こいつは曲の展開に合わせて、ギタリストのエフェクターのようにセッテイングを替えて鳴らしてもらうと面白いかなと。それで音楽に即興性が加わっていくと面白いかなと。
(次週に続きます)
著者紹介――四本淑三
1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。
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