Tizen Storeの審査の上でアプリ配布
こうして開発されたTizenアプリは、Tizen Storeを通じてユーザーに配布できる。セキュリティ上の問題からネイティブアプリはTizen Storeから配布しなければならないが、Tizen Store以外にも、キャリアの運営するストアなども設置されるようだ。
Tizen Storeでは、4ステップで開発者・販売者登録を行なうことでアプリの配布が可能になる。まずは「セーラーオフィス」にコンテンツプロバイダーとして登録が必要で、3つの規約に同意し、基本情報を登録すればいい。
無料アプリを配布する場合はこの登録だけでいいが、有料アプリを配信したい場合は、さらに金融機関情報を含めた詳細な情報の登録が必要になる。
実際にアプリを登録する場合、アプリタイトルなどのバイナリ情報やDRMの有無、サポート情報などのアプリ情報を登録した上でアプリの審査が行なわれる。
審査では、基本機能や割り込み、インストール・アンインストールなどのコンテンツテストや、利用するAPIの確認や悪性コードの検出、完全性の確認といったセキュリティテストなどが実施される。最終的には一定のコンテンツ審査基準に基づいて内容が確認され、それらをパスするとTizen Storeに掲載される。
テストは自動で行なわれるほか、コンテンツ審査のような手動テストも実施され、3日以内には何らかのフィードバックがあるという。こうしたテストは有料・無料を問わず実施される。AndroidよりもiOSに近い、しっかりとしたテストを実施する方向性。ただ、HTML5アプリはTizen Storeを経由しない配布も許可されている。
支払いは、キャリア課金やクレジットカード課金が可能になるようだが、この辺りは投入するキャリアなどによる可能性はある。いずれにしてもこうした手続きを経た上で、Tizenアプリの配布が可能になるというわけだ。
このほか、セミナーではサムスンの担当者によるアプリの詳細解説、SDKの解説なども実施。来場者からの質問も多く、Tizenへの注目度も高まってきているようだった。
