いよいよ飛行機へ積み込み!出発ロビーからよく見える
トーイングトラクタと連結されたドーリー
コンテナが手荷物でいっぱいになると、いよいよ飛行機に荷物を積み込む。出発ロビーからもよく見かける、小さい牽引車が長いコンテナを連結して走るアレだ。正式名称は牽引車が「トーイングトラクタ」で、コンテナを載せる車両を「ドーリー」という。ちなみに飛行機をゲートからタクシーウェイ(誘導路)に押し出す車は「トーイングカー」。
コンテナがいっぱいになったら、トーイングトラクタの出動! 免許試験にパスしないと運転できない。運転は簡単だけど、確認事項や法規を覚えるのが大変だそうな
海外では「どこの通勤電車だよ!」というほど何両もドーリーを連結している風景を見かけるが、JALはだいたい6両ぐらまでしか連結しないそうだ。
今回は写真の裏テーマを自分なりに「疾走感」としたので、スローシャッターで流してみたら、超カッコイイ車に見えた(笑)。運転してーなー
コンテナの積み込みは、ハイリフトローダーとの連携で行われる。まず飛行機の貨物室ドアにハイリフトローダーが横付けされる。ハイリフトローダーの中央部分は、エレベーターになっていて、一度に2つのコンテナを昇降できるようになっている。
一方ドーリーにはコロが付いているので、乗っているコンテナを手で押せばハイリフトローダーに乗せ換え終了だ。ハイリフトローダーに乗ったコンテナは、操作卓から床のコロを動かせるので、飛行機の中にコンテナを積み込む作業は人手いらず。
ハイリフトローダー到着!カーゴドアオープン前の指差し点呼。カッチョイイ!
カーゴドアロック解除。ベント(機内と機外の気圧を同じにする左側の小窓)も開いた
カーゴドア右横にあるカバーをあけると、ドア開閉スイッチがある。点呼しながらカーゴドアをオープン
カーゴドアが完全に開いたら、ハイリフトローダーを近づけ、高さと位置を調整
位置は機体に密着させず、離れすぎずという感じに見えた。4トンロングトラックなみの車両をcm単位で操作するのは職人技
ドーリーに乗っているコンテナは切り欠きが前を向いているが、機内に積み込むときは横向きにしなければならない。またコンテナを1個ローダーに渡しては、次のドーリーを横に付け直してなんてやっていたら効率が悪い。なのでドーリーには、面白い仕組みが隠されていた。
ドーリーの荷台はロック解除すると回転できる!
なんと!ドーリーとドーリーの間をコンテナを滑らせて移動できる!
中央黄色レバーが、ドーリーの回転ロックONとOFF。赤いレバーは前後についているコンテナ固定ようのロック。レバーが前部ロックONになっているので、完全にコンテナが固定された状態
さらに飛行機の中に積み込まれたコンテナは、機内の床のコロを機体の操作卓から動かせるので、ここも人手要らずとなっている。最後のコンテナを積み込んだら、貨物室のドアをクローズして貨物も搭乗終了だ。
カーゴドア横には機内のコンベア(コロ)を動かす操作卓もカバー内にあった。カーゴドアオープンスイッチとは別になっている
トーイングトラクタにフィーチャー
記事の本筋から外れてしまうが、車好きも多いASCII.jpだけにトーイングトラクタの写真を集めてみた。
左ハンドルだけど、ウィンカーは右についている
インパネ左はトリップメーターっぽい。右は水温計と燃料系。一番右に独立しているのが速度計(最高50km/h)とODDメーター。5万2千キロ走ってますな
左はパーキングプレーキ、右はシフトレバー。オートマ車だけど、奥に倒すとLで、手前に引くとN。乗用車とレバーが反対
燃料は軽油、しかも免税らしい。ということで、エンジンはディーゼルと。それにしてもなんで免税?
やっぱり免税の軽油みたい。タイヤ空気圧は、前が4.5kg/cm2で後ろが7.0kg/cm2。うはっ!ものスゲー、パンパン(笑)
おお! トヨタ車だったのか!
オレンジ色のナンバーがないと、空港内は走行できない。RJTTは羽田空港を意味する
トラクタ側の連結器。意外と単純なピン式だった
ドーリーとの連結。自由に上下と左右に動く
コンテナ下には10cm程度の空間が設けられているが、これはフォークリフトを使って運搬するためのパレットが一体化しているため
飛行機が到着するとトーイングトラクタも増えてくる
コンテナじゃなくバラの荷物を入れるこんなタイプのドーリーも。貨物車両でいうところの2軸有蓋貨車「ワム」みたいなヤツ。そうするとドーリーは「コム」相当
飛行機に接近すると高さを指差し確認。なんか空港で働きたくなってきた