新型V8エンジンを利用した音楽制作も
さて、そんな素晴らしいサウンドを体現するような試みとして“SEVEN NOTES WORLD TOUR”も実施されている。これはマセラティ クアトロポルテ GT Sに搭載されている新開発の直噴ツインターボ(3.8リッターV8)を使って、実際の音階を作り、一つの曲を制作するというプロジェクトだ。
このプロジェクトにはビョークやU2などを手がけたプロデューサーであり、アーチストのHawie B氏が関わっている。楽曲制作にあたっては、アビーロードの録音スタジオに、実車を持ち込み、ドライバーにアクセルをコントロールさせなながら耳で聞き、音階を作っていった。Hawie B氏の説明では、ちょうど毎分500回転でLow Cと同じ高さの音になるという。これを毎分5000回転まで徐々に上げながら1オクターブ分の音を収録。これにボーカルや楽器を組み合わせた。
B&W ブランドディレクターのダニエル・ハイキン氏は「あるとき、マセラティのエンジニアが、エンジン音が楽器の音色のような美しさだと語った。それを聞いて、エンジン音をレコーディングして楽曲にしたいと、Howie B氏に依頼した」と話す。その作品はSEVEN NOTESのサイトなどで聴くことができる。