モバイル広告収入の分野では依然、グーグルの一人勝ち状態が続いている。圧倒的シェアを誇るグーグルの前では、フェイスブックもまだまだその足元にも及んでいないのが現状だ。先頃、広告システムの改善に乗り出したフェイスブック。その勢いで来年にはグーグルを追う第二集団から頭一つ抜け出しそうな予想も出ている。
世界のモバイル広告市場についてインターネット市場調査会社の米eMarketerが13日(現地時間)報告書を公開した。それによると2012年グーグルのモバイル広告収入は46億1000万ドル。これは全体の52.36%を占め、前年の15億3000万ドルの3倍、2位以下に大差をつけてトップとなっている。前年もシェアは38.11%での圧倒的首位だったが、今年は5割を超え、盤石の構えだ。
フェイスブックは、はじめてモバイル広告収入が計上された2012年、4億7000万ドルを売上げ、いきなり2位に踊り出た。ただし、シェアにすると5.35%。グーグルには遠く及ばない。
2013年、フェイスブックのモバイル広告収入は20億ドルを超え、シェアは約13%になると米eMarketerは予測する。この予測には当然、先日フェイスブックが発表した、これまで煩雑だった広告システムを簡素化させるという施策を受けての期待値も加味されているだろう。額面通りに受け取るわけには行かないが、収入が急増する見通しであることは確かだ。
一方のグーグルも、収入は88億5000万ドルと、ほぼ倍増の伸びとなる予測だが、シェアでは約56%。まだまだ順位変動の兆しは見えないが、フェイスブックが頭ひとつ抜けたことが明白になった格好だ。