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顔と音声でオンラインストレージも保護

利用台数無制限、生体認証にも対応した「McAfee LiveSafe」が登場

2013年06月14日 13時55分更新

文● ASCII.jp編集部

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 マカフィーは15日、台数無制限のセキュリティーサービス「McAfee LiveSafe」(マカフィー・リブセーフ)を日本でも提供すると発表した。すでに海外では発表済みのサービスで、クラウド上でセキュリティーサービスを利用するパソコン(Windows/Macintosh)、スマートフォン、タブレット(Android)などを管理できる。

LiveSafeにはWindows 8のModern UIに対応したアプリケーションも用意されている。

 一般的なウイルス・マルウェア対策やファイアーウォールといった機能に加え、盗難や紛失した際のリモートからのロックおよびデータ消去、生体認証にも対応したオンラインストレージ“マカフィーパーソナルロッカー”、パスワード管理に便利な“マカフィーセーフキー”といったサービスも利用できる。

 1年更新のサブスクリプション制で、1年間の利用料金は7980円。本日発表したデルのXPSシリーズなどを始めとしたPCでも6月以降順次、プレインストール版を提供する。パッケージ版の販売に関しては秋以降を予定している。

2020年には500億台のデバイスがネットにつながる
冷蔵庫のセキュリティーも守らねばならない

 来日した米国本社Vice Chairman of the McAfee Board of Directorsのトッド・ゲブハート氏はPCやスマホ・タブレットに限らず、テレビ、車、冷蔵庫などインターネット接続可能な機器(IP Enable Device)が爆発的に増加する中、デバイス内に保存された個人情報やSNSなどでやり取りされるソーシャル情報の保護が重要になるとする。

 すでに10億台の機器が世界に存在しているが、2020年にはこれが500億台の規模になる。OSに関してもPCは今後も継続するが、スマホ・タブレット用にはAndroidを始めとした新しいOSが主流。テレビ、PC、タブレット、スマートフォンなど4つのスクリーンが生活の中で当たり前のように使われるようになり、ここを経由して、Eコマースを始めとしたセキュリティーに配慮すべき行動が実施される。

デバイスごとにセキュリティーソフトのインストール状況を知ったり、紛失した際の場所やデータ消去といった機能を提供するアンチセフト(盗難防止)機能を持つ。

 デバイスの保護からデータの保護を重視する時代が来たと同氏は語る。

 そして約半数が財布よりもスマートフォンをなくすことのほうが心配だいう調査結果を引用しながら、すべての情報が収納されたものであるから、これは明白だとした。米国では空港内で盗まれたり、紛失したりするスマートフォンの数は毎週1万台にも及ぶという。

 人々はこれらのデバイスを使って1日平均5つのパスワードが必要なサイトを訪問するが、約半数が同じパスワード、しかも「1234」といったすぐに推測が付きそうな数字の羅列にしているとする。

パスワードの管理は面倒だが、きちんとやらないと非常に危険である。こうした課題を解決してくれるのがセーフキーだ

 LiveSafeは、この問題を解決するためにインテルとマカフィーが共同開発したものだという。すでに両者はDeepSAFE、Deep Defenderといった製品で協力関係にあったが、LiveSafeでは個人情報の保護という観点での機能を強化し、バイオメトリクス認証(生体認証)の要素を追加。パフォーマンス、より深く高い保護、永続的な保護、ハードとソフトの一体化、個人情報の保護といった観点での開発を行った。

 トッド・ゲブハート氏はWindows、Android、Mac、PC、スマホ、タブレット、テレビ、そして冷蔵庫や洗濯機も1つのサブスクリプションで管理できるというLiveSafeの特徴を紹介(実際には冷蔵庫や洗濯機用の機能はまだ提供されていない)した。

 発表会に同席したインテル株式会社 執行役員・ソフトウェア・サービス戦略本部 本部長の板越正彦氏も、Bring Their Own Deviceと呼ばれる個人所有の情報端末を業務に利用するという流れが2011年と2012年の間に40%増加したとし、End to Pointの対策ではなく、クラウドを活用した対策が必要だとした。

 同時に自動車のエアバックにたとえながら、セキュリティーを高めるためには、ハードウェアの設計段階からの組み込みを検討する必要があるとした。

LiveSafeは、OSを問わず無制限に利用できる

 「マカフィー オールアクセス 2013」など、各社の既存のセキュリティー対策ソフトはPC、スマホ、タブレットなど1~5台程度の同時利用が可能な包括的な利用権が付属するが、LiveSafeではこれをさらに拡げ、保護するデバイスの数を無制限としている(オールアクセスは併売)。

顔認識や音声認識機能を組み合わせて、保存したファイルのセキュリティーを高められるパーソナルロッカーの認証画面

 また、vProの技術なども活用した盗難紛失対策ソフト「マカフィー アンチセフト」の利用も無制限、Windows 8のModern UIに対応したアプリも用意する。また、セーフキーが1ライセンスぶん、パーソナルロッカーが1ライセンスぶん付属。管理機能はすべてクラウドベースに集約しており、“マイアカウント”と呼ばれるサイト上で、どのデバイスにどのセキュリティーソフトがインストールされているかが一覧できるようになっている。

 このほかカスタマーサポートの窓口を設け、ウイルス感染した際の診断や相談も受け付ける(駆除は含まない)。

 オンラインストレージのパーソナルロッカーでは、顔認証と音声認証を組み合わせることで保存したデータをより高いレベルで保護ができる。またセーフキーではInternet Explorerなどのアドインとして動作し、初回訪問時にパスワードを記憶させることで安全かつ快適に認証のあるサイトへのアクセスが可能となる。また、強度が高いパスワードを生成するためのアドバイスを提示する機能も持つ。

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