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米国で5000人を動員したアドビサミットが日本にやって来た

2013年06月14日 16時54分更新

文● 伊藤達哉(Tatsuya Ito)/アスキークラウド編集部

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 アドビ システムズは6月13日、グランドハイアット東京でマーケティングサミット「Digital Marketing Forum 2013」を開催した。今年の3月に米国で開催されたサミットの日本版ということもあり、1500人もの参加者が集まった。冒頭は同社代表取締役のクレイグ・ティーゲル氏が開会を宣言したあと、米国本社からビル・イングラム氏やデビット・ニューシュラー氏、スティーブ・ハモンド氏が登壇して「Adobe Marketing Cloud」の概要を説明した。

Test&Targetのデモでは、ユーザー層に合わせたウェブデザインの作り方を指南した

 その後、日本人スタッフによるデジタルマーケティングのデモが行われた。今回は「テラフィット」という架空のスポーツシューズを例にしたストーリー仕立て。コンバージョン率が50%落ちたところから実演が始まり、セグメントを見つけてABテストを実施しながらウェブサイトを改善。その後、ソーシャルメディアに拡散してコンバージョン率をアップさせ、最後は追加の広告費を投入した場合に向上する売り上げを示して見せた。
 Marketing Cloudの5製品だけでなく、クリエイティブツール「Adobe Creative Cloud」ともシームレスにつながっていることを実演。ティーゲル氏が冒頭に語った「芸術と科学の融合」とは、このMarkething CloudとCreative Cloudとのつながりのことだ。

 基調講演とデモが終了してからは、個別のセッションが開かれた。13のセッションはどれも満員の盛況ぶり。セッションでは、実際にアドビのマーケティング製品を導入している楽天やNTTドコモといった企業が実例などを解説した。

基調講演後の記者に向けた一問一答形式のセッションでは、日本市場に対する取り組みなどが聞かれた

 米国の同サミットに比べると3分の1程度の規模とはいえ、アドビの日本市場に対する期待は大きい。

「日本のマーケットは、アドビにとって非常に大きな投資の対象になっている。 クリエーティブ分野で大きなビジネスを構築したように、 デジタルマーケティング分野でも、日本独自の開発や品質管理に注力し、ビジネスとして成功することを目指している」(デジタルマーケティング プロダクトマネジメント本部JAPAC市場担当 統括責任者、ブレント・ワトソン)

 またミクシィとのパートナー提携もまとまりつつあり、今後は日本語によるテキスト分析やパフォーマンス分析を独自に特化させるという。デジタルマーケティングの意識がまだまだ低い日本のビジネス界だが、アドビ製品がどこまでシェアを広げられるか、今後に注目したい。


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