東芝独自の手書きソリューションを搭載
タブレット機にはすでに手書き入力に対応したアプリが数多く登場しているものの、ノートと筆記用具を使ったこれまでの手書きの感覚や使い心地には程遠く、代替え品として使えるまでには至っていない。
その理由として挙げられるのが、手書き入力と手書きの感覚の差だ。それは紙の抵抗感、筆跡の遅延、入力位置のズレ、筆圧による線の変化などなど。
まず、紙の抵抗感。滑らかにペンが走るといっても、タブレットのようなツルッツルのパネルにスタイラスを使用するのとは違い、適度な抵抗感がある。この抵抗感こそが書き心地に直結するものだ。
次に筆跡の遅延。スタイラスの動きに追いつけずに、文字の表示にタイムラグが生じてしまうのだ。文字を書いてからしばらくしないと文字が表示されないのは、使用感の悪さにつながっている。
タッチパネルの特性により、入力した位置と表示する位置のズレも問題。一筆で書ける文字であれば問題ないが、画数の多い文字や文節を一気に書く場合は、そのズレが文字のバランスを崩してしまう。
最後に筆圧だが、鉛筆や万年筆などは、筆圧によって線の太さや色の濃さが変化する。タブレットの手書き文字入力の場合は、これがほとんど再現されておらず、均一に書けてしまうのだ。
REGZA Tablet AT703は、これらの問題点をすべてクリア。手書きに近い書き心地を実現したタブレットなのだ。
その要因となっているのが、入力するペンにデジタイザーを使用している点だ。入力の反応や位置ずれも軽減しており、デジタイザーあっての文字入力の快適さといえる。さらにパネルには光沢フィルムを貼ることで、適度な抵抗感を得ることができ、硬いパネル上でも紙のような柔らかさを感じて書くことができるのだ。
これまでのタブレットではパネルに手をついてしまうと、それも認識してしまい、文字以外の跡が残ることもしばしばあった。デジタイザーであれば、ペンでしか文字入力として認識しないので、紙と同じように手を付いて書くことができる。
・適度な抵抗感
光沢フィルムと最適なペンの組合せにより、適度な抵抗感がある。タブレットとスタイラスによる特有の硬い書き心地ではなく、紙にボールペンや鉛筆で文字を書くような心地よさを実現している。感覚的にいうと、低粘度油性インクを使用したボールペンのヌルヌルした書き心地に近い。
・筆跡が遅れにくい
タブレットの文字入力はどうしても、文字を書いてから表示されるまでタイムラグがあり、筆跡の遅れが生じてしまう。REGZA Tablet AT703では、独自ノウハウでデジタイザーのスキャンレートを高速化。さらに筆跡予測エンジンにより、遅延を軽減している。つまり、後から文字がついてくるという独特の感覚ではなく、紙とペンに近い感覚で文字が表示される。
・ペン先と表示がズレにくい
入力したデジタイザーのペン先と表示される文字の場所のズレを極限まで軽減。一台一台調整をしており、ストレスなく手書き入力ができるように設定。個人差による入力の感覚の違いや角度の違いも考慮し、ユーザーのペンの角度などによるズレに対しても、調整を行うことができ、自分なりの使い易い設定をすることができる。
・筆圧に応じて文字が太く、濃くなる
これまでのタブレットの文字入力では、均一な線を書くことができるだけで、線の強弱を付けられなかった。REGZA Tablet AT703では、1024段階の感圧センサー付きの電磁誘導ペンを使用しており、筆圧により文字の太さや濃さを変えることができる。万年筆ツールなら、筆圧を高くして文字を書けば線が太くなり、サインペンツールなら、文字の濃さが濃くなる。