マイクロソフト・トゥディ 第47回
「Surface Pro」発売にみる、日本独自の8展開
「Surface Pro」はMacBook Air対抗、「RT」でiPadを攻略する
2013年05月31日 10時30分更新
Surface RTに続き、Surface Proでもティザー広告を展開
そして6つ目は、発売を前にしてティザー広告を渋谷で展開したこと。米国ではSurface RTでティザー広告を展開した経緯はあったが、大して日本ではSurface RTに続いて、Surface Proでもティザー広告を展開。東京・渋谷のQFRONTでは、5月27日にProの「P」の文字をペンで書きかけた様子を描き、さらに発表日の29日には「Pro」という文字がすべて描かれるという2段階のティザー広告を展開した。
Surface RTの販売促進に注力
iPad攻略にSurface RTをぶつける
7つ目は、本命と目されるSurface Proよりも、Surface RTの販売促進に力を注ぐ仕掛けを行なうという点だ。
日本マイクロソフトでは、Surface RTを「PCみたいなタブレット」と位置づける一方、Surface Proを「タブレットみたいなPC」としている。
この言葉からも分かるように、タブレット市場で先行するアップルの製品に当てはめるのならば、Surface RTはiPad対抗。そして、Surface ProはMac Book Air対抗ということになる。
樋口社長も、「米国では、Surface Proのほうが“引き”が強いという話を聞いている。だが、Surfaceには戦いたい相手がいる。そこと戦おうとすると、日本ではSurface RTが売れてほしいと思っている」と、iPad攻略にSurface RTをぶつける考えを示す。ただ、市場の関心はSurface Proに集まっているのは事実であり、このマーケティング施策の成り行きが注目される。
Windows陣営全体での盛り上げに力を注ぐ
そして8つ目は、日本には多くのPCメーカーが存在していることから、Surfaceだけを浮きだたせるのではなく、Windows陣営全体での盛り上げに力を注ぐという施策を展開する点だ。
「夏商戦としては過去最大規模の投資を行なう。Surface Proが大きな刺激剤となって、PCメーカーの製品との相乗効果でWindows陣営全体を盛り上げたい」(樋口社長)とする。
日本市場に満を持して投入されたSurface Pro。これだけ日本独自の施策が用意されていることをみても、周到な準備をして発表したことが分かる。
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