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マイクロソフト・トゥディ 第47回

「Surface Pro」発売にみる、日本独自の8展開

「Surface Pro」はMacBook Air対抗、「RT」でiPadを攻略する

2013年05月31日 10時30分更新

文● 大河原克行

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128GB版の価格は、Office Home and Business付きで
9万9800円

 そして、3つ目には、価格設定である。今回、Surface Pro 128GB版の価格は、9万9800円(税込)である。米国では、128GB版が999ドルとなっており、昨今の円高基調をベースに100円で換算すると、ほぼ同等ということになる。だが、日本ではOfficeが標準搭載されていることを勘案すると話は違ってくる。

 同社直販サイト「Microsoft Store Japan」でのOffice Home and Business 2013の価格は、3万6540円(税込)。つまりこの分がお得というわけだ。

Surface Pro 128GB版の価格は、9万9800円(税込)。256GB版は11万9800円

 これは、同社独自のルールを元に、円安時点でのレートで価格を設定できたことが最大の理由だという。この価格設定は、同社の2013年度中まで適用できるようで、6月末が期末となる同社にとって、6月にSurface Proを発売することは、価格設定の点でも大きな意味があったといえる。

 「多くのお客様に購入していただくために努力した」と、横井本部長は語るが、価格設定とOffice搭載、容量拡大というバランスをうまくとったのが、今回の日本でのSurface Pro発売ということになる。

セキュリティが万全、アクティブディレクトリーにも対応で
法人ルートにおける本格販売を目指す

 4つ目のポイントは、法人ルートで本格販売を視野に入れている点である。

 現時点のSurface Proは、エディオン全店および100満ボルトの主要店舗、ケーズデンキグループが展開する主要店舗、ビックカメラ およびそのグループ会社(ソフマップやコジマ)、ヤマダ電機およびそのグループ会社、ヨドバシカメラでの取り扱いになっている。

現時点のSurface Proは、エディオン全店および100満ボルトの主要店舗、ケーズデンキグループが展開する主要店舗、ビックカメラ およびそのグループ会社(ソフマップやコジマ)、ヤマダ電機およびそのグループ会社、ヨドバシカメラでの取り扱う

 「法人向けの販売については、別途発表する予定」としており、「既存タブレットよりもセキュリティが万全であり、アクティブディレクトリーにも対応するなど、法人への導入が期待できるのがSurface Pro。ユーザーでの検証に時間を要するため、すぐに販売が増加するわけではないが、極めて有力な市場であるのは間違いない。すでにシステムインテグレータやディストリビュータと話し合いを進めている」とする。

 MM総研によると、2012年度の国内PC市場のうち、個人向けが709万5000台であるのに対して、法人向けは796万2000台。半数以上は法人向け市場となっている。Surface RTでは、個人向け市場に限定した取り組みであったが、Surface Proは法人向けに本腰を入れて取り組む製品ということになる。日本での法人市場攻略は、大きなターゲットとなる。

BEAMS、BAROQUE JAPAN、攻殻機動隊ARISEとコラボ
8種類のデザインキーボードが抽選で100名に当たる

 5つ目は、BEAMS、BAROQUE JAPAN、攻殻機動隊ARISEとコラボした8種類のキーボードカバー(デザインキーボード)が抽選で100名に当たるキャンペーンを実施することだ。これも日本独自の仕掛けとなる。実は、日本独自のグッズとして、社内向けに「Surface」ロゴが入ったスカーフも製作した。会見では樋口社長以下、社員がこのスカーフを胸に入れたり、首に巻いたりといった様子が見られていた。

BEAMSとのコラボ デザインキーボード

こちらはBAROQUE JAPANとのもの

攻殻機動隊ARISEとのもの

日本独自のグッズとして、社内向けに「Surface」ロゴが入ったスカーフも製作

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