CPU性能をRichlandとTrinityで比較
“Richland”のスペックがわかったところで、次はCPU性能だ。今回入手したAPUは、「A10-6800K」、「A10-6700」と「A10-5800K」の3製品。動作クロックの向上でどのくらい性能がアップするか、定番ベンチマークの「PCMark 7」と「CINEBENCH R11.5」でみていこう。
検証環境のマザーボードには、Socket FM2対応の最上位チップセット「AMD 85X」を搭載するMSI「FM2-A85XA-G65」を使用し、メモリーは最も普及している速度のDDR3-1600に統一して計測。内蔵GPUのドライバーはCatalyst13.5のベータ版を導入した。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | AMD「A10-6800K」(4.1GHz/Radeon HD 8670D) AMD「A10-6700」(3.7GHz/Radeon HD 8670D) AMD「A10-5800K」(3.8GHz/Radeon HD 7660D) |
マザーボード | MSI「FM2-A85XA-G65」(AMD A85X) |
メモリー | CORSAIR「CMD16GX3M4A2800C12」(DDR3-2800 4GB×4) ※テストはDDR3-1600で計測 |
SSD | Intel SSD 335 240GB |
電源ユニット | Seasonic「SS-750KM」(750W/80PLUS GOLD) |
OS | Windows8 Pro(64ビット) |
グラフィックドライバー | Catalyst 13.5 β |
PCMark 7とCINEBENCHでチェック
実施したテストは、「PCMark 7」と「CINEBENCH R11.5」だ。PCMark 7は、システム全体のパフォーマンスを計測する「PCMark score」プリセットに加えて、メディアやゲームなどの性能を計測する「Entertainment Suite」と、ウェブブラウジングやオフィスソフトの実行性能を計測する「Productivity Suite」プリセットも実行。さらにOS起動後10分経過した状態のアイドルと「CINEBENCH R11.5」実行中のシステム全体の消費電力を「ワットチェッカー」で計測している。
各ベンチマークで動作クロックの差がスコアーに出ているが、「A10-6800K」と「A10-5800K」の最上位同士でもその差は2%前後と僅かになっている。注目なのは予想通りTDP65Wの「A10-6700」のスコアーと消費電力で、「A10-5800K」から性能アップしつつ、消費電力はダウンしている。
劇的なアーキテクチャー変更がない“Richland”だが、“Trinity”版最上位を上回る性能を、より低い消費電力で構築できるのはうれしいところだ。
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