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Twitterの未来は日本人が決めるのかもしれない

2013年06月05日 07時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura

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テレビとネットをつないだ「実況」
ラピュタと大統領選で分かる、セカンドディスプレイとしてのTwitter

 Twitterは2013年1月1日になった瞬間の秒間ツイートの記録を発表している。日本や韓国が属するUTC+9(タイムゾーン)の秒間3万3388ツイートがトップとなった。

 以前の最高記録は、2011年12月9日に日本で記録した秒間2万5088ツイート。ご存じの通りテレビで放映された「天空の城ラピュタ」の劇中の台詞「バルス」に合わせたものだ。この「バルス事件」と2012年に米国で行われた大統領選挙のディベートを関連づけて紹介したい。キーワードは「ライブ」と「セカンドディスプレイ」だ。

 「今回の大統領選挙のディベートは、メディアがTwitterを本格的に活用した初めての取り組みとなりました。テレビではディベートの内容が放送されていますが、司会やコメンテーターのTwitter IDをテレビで示し、ハッシュタグで議論のテーマを示しながらの進行となりました。視聴者はテレビを見ながら、片手にスマートフォンなどでTwitterにアクセスし、自分の意見を述べたり、質問を投げかけたり、他の人の意見を追いかけていました。テレビを見ながらTwitterを使う、というスタイルを確立することができたと言えるでしょう」(Wickre氏)

2012年、日本の実況ツイートランキング(実況テレビ番組表みるぞう調べ)

 視聴者は自分の意見が議論に反映される体験や、他の視聴者とチャットのように議論をする体験をした。またこれまで、ディベートの数日後に発表されていたディベートを受けた支持率は、放送終了直後にTwitterを集計して速報することができるようになった。こうしたことが、すべてライブで起きているのだ。

 そのためにTwitterは、Twitterをどのように放送に反映させるか、ハッシュタグによるテーマの切り分けの方法など、メディアのTwitter活用をサポートする活動もしている。メディア側も、ソーシャルメディアを生かしたライブとセカンドディスプレイ対応を迫られ、新しいメディアに変化している。

 現在、日本でも、ネットを活用した選挙ができるようにする法改正の議論が進んでいる。安倍晋三総理大臣は、Facebookページを使って日々の公務をユーザーに直接語りかけるようになった。こうした法律や政治家による対応はもちろんのこと、マスメディアがいかにソーシャルメディアと対話するか、ライブ性を生かしきるかという大きなテーマも日本では注目すべきだろう。

安倍首相はFacebookで公務を配信中

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