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つながるWindows 8の開発者コミュニティー

2013年05月23日 11時00分更新

文● タトラエディット、写真●小林 伸

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C#の経験があるという点をクライアントに見込まれて、クラウドワークス経由で打診があり、そこから開発が始まった

── 実際にどういったものを手がけられましたか?

大野 私が担当したWindows ストアアプリは海外に向けて日本の料理を紹介する「Ippin」というものです。コンテンツはNHKエデュケーショナルの「きょうの料理」というコンテンツから、一部を公式に使わせていただいています。

── 実際の案件は、どういった形で決まっていったのですか?

大野 もともとの発注元がストアアプリを開発できる制作会社を探していたところ、当時はWindows 8も出たばかりで、Windows ストアアプリの開発者があまりいない。そこでクラウドワークスを利用したそうなんです。開発可能言語のところに「C#」で検索をかけ、その後のやり取りの中でXAMLの経験があるかどうかを尋ねられました。

 クラウドワークスにはスカウト機能というものがあり、発注者の側から開発者に声をかけられる仕組みになっています。その機能を利用して、私たちに連絡をいただいた。まず最初のきっかけはそれでした。

── 発注者の側が条件を絞り込んで、関心がある開発者に一斉告知できる機能があると。競争になったりはしなかったのですか?

大野 もちろん。何十社かに声かけをされたらしく、我々もその中の1社でしかなかったのですが、連絡をはやくするとかそういったことも心がけていましたし、ちょうど声をかけていただいた時に私が東京にきていまして、「今から伺いますよ」と直接の打ち合わせができたということも大きかったのかなと。

── なるほど。話してみないとわからないことっていうのはよくありますからね。

大野 そうなんです。

── ここが決め手で御社を選んだという話をクライアントから直接聞いていますか?

大野 いただいています。開発スケジュールがかなりタイトで。1ヵ月半くらいしか時間がなかったのです。10月下旬にお声掛けいただいたのですが、12月頭には出したいという話でして、なかなか首を縦に振ってくれるところがなかったというのがひとつの理由です。その条件を私たちが快諾したというところがひとつ。もうひとつは、かなり曖昧だったプロジェクトの内容を、具体的な画面のイメージとして作り上げられた点を評価していただけたと思っています。

Ippinは、NHK「きょうの料理」で使用している、美しい写真を多用し、日本食を見せ、背景やレシピを伝えるという点にこだわりが感じられる

タブ分けして読みたい情報にクイックにアクセスできるような仕組みは、発注元の担当者のアイデアを動く形で素早く形にするというやり取りを通じて作り上げていった。Windows 8のスナップ機能に対応しており、ながら動作がしやすいという

── 短期間でゼロに近いところから始めたわけですよね。やってみていかがでしたか?

大野 その頃は、まだWindowsストアアプリの書籍はほとんどありませんでした。情報源がない中で技術を習得する必要があったんですね。MSDNのチュートリアルやサンプルコードを見ながら、1ヵ月半の納期を守りました。習得から始めて1ヵ月半で作るというのは、今にして思えばかなりのスピード感を求められていたんですね。でも、開発はとてもしやすくて、C#の開発経験があったこともあり、入りやすかったです。

── 開発ツールはどうですか?

普段はMac、Windowsともに利用しているとのことだが、ストアアプリに際してはタッチ対応のWindows 8マシンを購入し、開発と検証をしたという

大野 VisualStudioを使いましたが、画面の構成を視覚的に編集できるVisual Editorというツールが付いていて、パッと動くものを作り易かった。今回の案件では、開発側が早めに作ってフィードバックを得るというプロセスがすごく多かったんですが、画面を作って発注者に見せる作業がとてもスムーズでした。

── 開発自体に使われてた機材は?

大野 タッチが必要なアプリケーションでしたので、タッチ対応のノートPCを購入して、それで開発を行っていました。

── Windows RTでも動くんですか?

大野 Windows 8とWindows RTの両方で動きます。最終的にはSurface RTで動作することを目標にやっていました。

── 今回の経験を通じて、得たことはありますか?

大野 頑張ればできる! ということに尽きます。(Windows ストアアプリの開発は)したことがないからやめよう、と考えるのはもったいないです。C#やXAMLの経験がある方はどんどんチャレンジしてもらえたらと思います。

── ちなみに会社名の由来はC#と関係があるんですか?

大野 はい。音階でいうCシャープに対して、Cフラットという(笑)。それに「フラットな職場・人間関係になるように」という意味もあります。音楽ではCフラットという音があるのですが、そのように呼ぶことはあまりありません(編注:C=ドの半音下はB=シとなるため)。「世の中にないものを作る」というような意味もこめているんです。

Windows ストアアプリ開発に興味がある人必見のイベント開催!

 クラウドワークスは6月9日に、Windows ストアアプリ開発におけるイベントを開催する。その名も「初めてのWindows ストアアプリ」だ。今回取材したCFlatの大野氏が、開発未経験からアプリを作るまでの一連の流れを、体験談を交えながら話すというもの。「開発に興味はあるけど、具体的なアイデアがない」「マイクロソフトの技術者に質問したい」など、関心・疑問があるならぜひ参加してみてほしい。

初めてのWindows ストアアプリ
テーマ 「未経験からでも始められる質の高いアプリケーションづくり」
日時 2013年6月9日(日)10:30~14:00(受付時間は10:00から)
場所 co-ba Library
参加費 無料(事前登録制)
定員 40名
参加条件 開発環境の整ったパソコンを持参できること
(開発環境の整ったパソコンをお持ちでない方はイべント申し込み時に合わせてご相談ください)
特典 参加者全員に、「JavaScriptで作るWindows ストアアプリ開発スタートガイド」をプレゼント!
読み進めていくうちに、Windows ストアアプリがどのようなものか、はっきりとわかるようになります。

詳しくはこちら

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