5月16日からツインメッセ静岡で始まった「静岡ホビーショー」に、1935年に制式化され、太平洋戦争の集結まで大日本帝国陸軍が使用した軽戦車「九五式軽戦車」(通称:ハ号)が姿を見せた。
この「九五式軽戦車」は、NPO法人 防衛技術博物館を創る会代表にして、静岡の自動車ディーラー「カマド」の小林雅彦氏の所有する車体。太平洋戦争における海兵隊と日本軍にスポットを当てた、スティーブン・スピルバーグ、トム・ハンクスらが製作総指揮を務めた「ザ・パシフィック」の撮影用に制作されたレプリカだが、ドラマを見たことがある人であれば御存知の通り、実際に稼働するものとなっている。
レプリカとして制作された車体を入手した経緯について、小林氏に会場で聞いたところ、同ドラマを制作の際に、この車体制作した大道具制作会社が倒産し、某所で眠っていたものを小林氏が購入したという。作りはリベットの形状など細部で違っている部分はあるものの、履帯は実物を型取りして制作されたもので、その完成度は1/1スケールの金属模型といってもいいレベルとなっている。
今回、会場で展示されている「ザ・パシフィック」の撮影で使用された姿はこれで見納めで、静岡ホビーショー終了後、より本物の姿に近づけるためにレストア作業に入る。7月末に幕張メッセで開催される「ワンダーフェスティバル」の会場でお披露目をする予定とのこと。
ちなみに小林氏の管理する「復活!社長の小部屋」では、九五式軽戦車を始めとした小林氏が所有する車体のレストア状況や稼働している状態の動画が掲載されているので、興味がある人は覗いてみるとよいだろう。