このページの本文へ

Googleオートコンプリートを巡る訴訟、ドイツでもGoogle敗訴

2013年05月15日 20時09分更新

記事提供:SEMリサーチ

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

Googleオートコンプリートによる検索キーワード提案は、人間の手ではなくアルゴリズムにより自動的に抽出・選択されたものである --- ならば、個人や組織の名誉を毀損する恐れがあるキーワードを候補として表示することに何の問題もないのだろうか -- ドイツでサプリメントを販売する企業(匿名)が Google を訴えた裁判でドイツ連邦裁判所は2013年5月13日、表示文字列が誹謗中傷に該当する場合は削除要請に応じるよう Google に命じる判決を下した。

訴えを起こしたのは、ドイツの栄養サプリメントを販売する匿名の企業。同社の名前を Google で検索すると、候補キーワードとして "fraud(詐欺)" や "Scientology(サイエントロジー)" といった否定的な文字列が候補キーワードとして表示されたという。ドイツの裁判所は、この状況を「原告とこれら否定的な言葉のつながりを不当に暗示している」と判断した。Google は判決に不満を述べている。

なお、裁判所は判決の中で、Googleにオートコンプリート機能の停止や、オートコンプリートで表示するあらゆるキーワードの事前審査までは求めていない。しかし、もし削除要請があった場合はその内容を確認した上で、必要があれば速やかに削除することを命じている。

Googleオートコンプリートを巡る訴訟は世界各地で起こされている。今年4月には東京地裁が同じくGoogleの名誉毀損を認め、キーワードの表示差し止めと30万円の賠償を命じている。


#
なぜ検索エンジン各社はキーワード候補表示機能を提供しているのか?を考えれば、どういう理屈をこねてもこの訴訟では分が悪いと思うのですよ。本当に単に文字列表示しているだけに過ぎないのであれば、そもそもそんな機能を提供する必然性がないじゃないですか。

Web Professionalトップへ

WebProfessional 新着記事