視覚的なストーリーで見せることで初めて役に立つ
「今までは、好きか嫌いか、買ったか買わなかったか、など単純なことしかわからなかった。それがビッグデータ分析によって、今まで取れなかったデータが取れるようになった。しかしそれも、ただ数字で示すだけでは現場の業務に役立たない。ビッグデータ活用では、それを視覚化し、ストーリー化できるということが重要なのです」
林さんが語るように、数値をストーリーに落とし込み、「体験」と「ファン化」というプロセスを設定することで、初めて新商品の弱点が浮き彫りになった。
圧倒的な認知度を獲得していても、その後リピーターに至るまでに、どこで消費者がつまづいているのか。それぞれの割合が数字として見えることで、「商品体験の拡大」→試飲や特売の機会を作る、「ブランドファンの拡大」→消費者参加型メディアやメルマガを始める、などの課題解決施策が打てるようになる。
「ビッグデータ」といっても、ただ膨大なデータを集めるだけでは、もちろん課題は解決しない。ソーシャルメディアからは膨大な情報を手に入れることができるが、それをどう分析するのか、どう可視化するか次第でビジネスの成否は決まるのだ。