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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第38回

イロモノか王道か? MEDIAS Wの可能性を探る

2013年05月14日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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世界よ、これがダブルディスプレーだ!

 本体を開いて、自分の正面に4.3型タッチパネルがふたつ並ぶとダブルディスプレーモードになる。2枚目のディスプレーはヒンジ内にスイッチがあり、開くと自動的にオンになる仕組みだ。この2画面状態には、2画面でホームやアプリを表示するフルスクリーンモードと、左右別々のアプリを表示するダブルモードがある。

 開閉は途中で止めることもできるため、横から見ると三角形の状態にもできる。Windows 8の登場に合わせて登場した可変型ノートPCを想像してもらうとわかりやすいだろうか。この三角形状態のメリットは「ごはんを食べるときもスマホでYouTubeを見るぜ!」というへビーユーザーにちょうどよく、ハンズフリーでごはんをいただけるのだ。イーゼルタイプのアクセサリーも不要なのでとってもスマート。横画面だけでなく、三角形状態だと自立可能なので、視野角の広さもあって、そのままでもTwitterを見ながらのごはんは楽勝だった。

このように今までのスマホにはない使い方ができる。ビジュアルのインパクトも強烈だ

 なお、この三角形状態では、2枚目のディスプレーは基本的に点灯しない。インカメラモードと着信時、Wムービーなど、特定状況下のみ点灯するのが現在の仕様だが、アプリやホームスクリーンのクローン表示などが可能になると、また異なった使い方が生まれそうだ。なお、Wムービーモードは両画面に同じ映像を表示するもの。ウェブサイトやGoogle Playのアプリ紹介動画などの場合もWモードが起動することがあり、このときは右画面に動画が表示される。

開閉を途中で止めると、自立可能な状態になる

真横からみたところ

ご飯を食べながらでもスマホをチェックするヘビーユーザー向けでもある

 ヒンジを限界まで動かすとふたつのタッチパネルはフラットな状態になり、ダブルモードに移行する。このときの解像度は1080×960ドット。中央に本でいうノドが5mm生じるが、縦画面時はあまり気にならなかった。またフルスクリーンモードで、右画面の最下段を左右にフリックすると、画面を動かすことができ、ノドの部分を横断している文字や写真を見やすいところまで移動させて確認といったことも可能だ。

 さて、ダブルモード・フルスクリーンモードでも縦画面と横画面がある。ウェブサイトなどのコンテンツを見る場合やSNSのフィードを見る場合など、大半の場合は横画面時のほうがノドの部分で見にくい部分が生まれにくくオススメ。またキーボードも、右画面(横画面時は下画面)いっぱいに表示されるため、両手で持って親指での入力がとてもしやすい。そういう点から見るとビジネス向きともいえる。もちろん、縦画面時でもキーボードは2画面に渡って表示されるため、入力のしやすさは同じだ。

2画面をフラットにした状態。これがダブルディスプレーモード。パッと見は7型タブレットよりもコンパクトなのだが、電車の中では、10.1型タブレット以上に視線を集めていた

タッチパネルでの入力のみに絞ると、この状態のMEDIAS Wはキーサイズが大きく、とても入力しやすい

スクリーンショットでキーボードレイアウトの変化を見てみよう。これは横画面時のもの

こちらは、縦画面時

フルスクリーンモード時のキーレイアウト。入力枠が同じ画面に入る仕様

 またこの状態、電子書籍閲覧に最適と感じる人もいるだろう。青空文庫で試してみたところ、とても読みやすかったのだが、逆にコミックはフルスクリーン状態だと1画面として扱われるため、うまく見開きが構成されないアプリばかりだった。見開き構成パターンを調整できる自炊向けアプリならば問題ないが、Kindleなどの場合は文字中心のタイトルのみに対して効果的になる。

 この場を借りて要望を出すとすれば、左画面でブラウザーを使用して動画をタップしたとき、自動的に右画面に動画を表示してくれる機能があると、ものすごく便利になると感じた。動画を見ながら文献をチェックといったアクションは何かと便利だし、ニコニコ動画を見ているとした場合、横画面時に上画面で動画再生、下画面でコメント入れなどが行えるアプリなどあればステキではないだろうか。またフルスクリーンモード時、右画面にのみキーボードを表示できると、左画面の表示情報を活かしながら活用できそうだとも感じた。

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