これは技ありと感じる、片手操作を快適にする機能
F-06Eは、狭額縁設計が採用されているとはいえ、横幅は70mmある。片手で持って、画面の隅々にまで指が届く、というわけにはいかない。むしろ、「両手で操作するのに、ちょうどいいサイズ」といったほうがいいだろう。
しかし、ワンタッチで画面表示を、画面の下方に引き下げられる機能や、画面をなぞるだけでブラウザやカメラなど、よく使う機能を素早く呼び出せる機能などを備え、片手での操作性にも配慮されている。
筆者が従来モデルで不満に感じていたタッチレスポンスも改良されている印象を受けた。従来機では、タッチ操作時に指がひっかかるように感じることがあり、急いで文字入力をすると、誤入力してしまうことは多かったように記憶している。
この弱点は、今春モデルでもかなり解消されたが、F-06Eでは、さらに快適に操作できるようになっている。ディスプレー部の空気層をなくした「Super Clear Panel」の恩恵に加え、ディスプレー表面のコーティングに用いる素材を変えたことも、タッチ感度の向上に寄与しているように思う。とくに、文字を手書きで入力する際に、それを実感した。
なんとフルセグ対応、高画質は5インチクラスでも実感できる
新たに対応したフルセグは、「これなら積極的に観たくなるなぁ~」と思うほど高精細な画質を得られる。地上デジタル放送に使われる電波の13セグメントのうち、1セグメントだけを使うのが「ワンセグ」、12セグメントを使うのが「フルセグ」。つまり自宅のテレビで受信しているのと同じぐらい高精細なのが本機のテレビ機能。
どこでも電波をキャッチできるのか? ということが不安だったが、筆者が試した範囲では、屋外ではほぼ支障なく受信できた。受信状態がいい場合は、アンテナを引き出す必要もなかった。屋内では、ワンセグは視聴できるがフルセグは受信できないということもあった。
例えば、筆者の事務所はビルの2Fにあるのだが、そこではワンセグだけが受信可能だった。自宅はマンションの7Fで、比較的見通しの良い立地なのだが、そこでは室内でも安定してフルセグを受信できた。
フルセグを観る際は、同梱の卓上ホルダーにセットするのがおすすめだ。この卓上ホルダーにセットすると「シアターモード」という横画面の専用メニューが表示され、フルセグやYouTube、ギャラリーなどを素早く選択・起動できる。
なお、この卓上ホルダーは、背面スピーカーから出力される音声が、ホルダー内の空洞を経由して、前方下の開放部から出てくる音響ダクト構造になっている。ちょっと驚くほど音量がアップし、迫力も増す。フルセグを観るときはもちろん、YouTubeを観たり、音楽を聴いたりするときにも重宝すると思う。