今回のことば
「営業収益、営業利益は過去最高。KDDIの業績を牽引しているのは、auスマートバリュー」
(KDDIの田中孝司社長)
MNPの純増数で解約率も低いなど、非常に好調だったKDDI決算
KDDIが発表した2012年度(2012年4月~2013年3月)連結業績は、営業収益が前年比2.5%増の3兆6622億円、営業利益は7.3%増の5126億円、経常利益は14.0%増の5144億円、当期純利益は1.2%増の2416億円の増収増益となった。
営業収益、営業利益、EBITDAマージン(設備投資の影響を除いた収益性の指標)が過去最高を更新するという好調な業績で、KDDIの田中孝司社長は、「2012年度は、成長起点の1年という目標通りの結果を達成した」と、その好調な業績に自信をみせる。
純増数シェアが37%へとの拡大。MNP(番号ポータビリティ)純増数は、2011年10月から18ヵ月連続で首位を獲得するとともに、2012年度の純増数は101万件と、MNPがスタートして以来過去最高を記録。また、auの解約率が、0.67%と業界最低水準を達成したことも見逃せない。
さらに、これまで下落傾向にあったau通信ARPU(加入者ひとり当たりの月間売上高)が底を打ち、上昇傾向に転じたことや、FTTH純増数が60万1000件と前年比1.7倍の実績となる一方で、auひかりユーザー獲得単価は38%減とコスト削減に成功。期初計画に掲げた大幅な純増と獲得コストの低減の両立を達成した点も好調な業績を支えることになった。
この好業績は、iPhone効果抜きには考えられないだろう。
18ヵ月連続のMNP純増数ナンバーワンの起点となった2011年10月は、KDDIがiPhone 4Sの取り扱いを開始した時期と重なる。そのiPhoneについては、田中社長は、「報道では勢いが無くなったというように書かれているが、日本においては衰えは感じていない」などとする。
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