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本気でスマホやタブレットをほしがる前の入門機に最適!

現役JSとその父がチェックしたトイザらスの「MEEP!」

2013年05月04日 14時00分更新

文● ASCII.jp編集部 オオタニ

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サイズとペアレンタルコントロールに高い評価

 1万円で10型のタブレットが買える昨今、約1万5000円の7型タブのMEEP!を購入するモチベーションとはなにか? 親から見たMEEP!のメリットは子供に与えやすいハードウェアであること、そして強力なペアレンタルコントロールが効くという2点だ。

 まず7型というサイズが絶妙。タブレット初心者の子供にとって、iPadのような10型タブレットはやや大きいし、スマホは概して小さく落としやすい。その点、7型はゲームやビデオを楽しむのに適切なサイズだ。450gのMEEP!は両手でしっかりグリップできるようになっているし、落としても大丈夫なよう頑丈に作られているので安心だ。動作に多少もたつきはあるものの、ハードウェアはおおむね満足だ。

 また、MEEP!の売りである「ペアレンタルコントロール」が秀逸だ。まずは「MEEP! Together」というサイトで保護者と子供のアカウントを作成。やれChromeやSafariじゃないと使えないだの、MEEP!を再起動しろだの面倒だが、いったんアカウントを作成してしまえば、MEEP!に対してさまざまなコントロールが行なえる。アプリやゲームなどの利用の可否や使用時間を設定したり、課金に制限をかけたり、見せたいYouTube動画のみ公開するといったことまで可能だ。概してiOSやAndroid標準より、細かくコントロールできる。MEEP!本体はもちろん、iOSアプリやWebブラウザ経由で設定できるのがうれしい。

ペアレンタルコントロールを実現する「MEEP! Together」

 MEEP!側でも、たとえば初期設定でオフになっているYouTubeを起動すると、「保護者の方に設定を変更してもらえるか聞いてみましょう」といったダイアログが出てくるので、無理に禁止された感がない。インターネットも「Yahoo!きっず」につながるようになっている。ただ、初期状態ではかなり制限レベルが高いので、子供の興味にあわせて柔軟に設定を変えていくとよい。

 さらにMEEP!では仮想通貨を用いて、独自の「MEEP!ストア」というショップからアプリやコンテンツを購入できる。MEEP!ストアではGoogle Playからの厳選したアプリが配信され、さらにGoogle Play自体から追加することも可能だという。小学生ともなると、アプリの購入という概念をしっかり理解しているので、こうした仕組みは親にとっても安心だ。

面白ければ英語の壁は意外とないかも

 さて、ここまでの記事だと、単に「お父さん目線」のレビューでしかない。では、実際、使ってどんな感想を持つのか? 幸い、我が家にはまさにキッズの名にふさわしい現役JSのマー(仮名)がいる。 「マー、パパの会社から子供向けのタブレット使ってみない?って言われたんだけど~」と聞くと、もともと充電のために机の近くにあったMEEP!が気になってたらしく、二つ返事で「いいよ~」という答えが返ってきた。

 ちなみにうちのマーは、「ゴールデンボンバーとなめこが好き」というわりと普通の小学3年生だと思うが、iPadやiPodなどのiOSデバイスを使い慣れている点にやや留意が必要。4本指でフリックして、他の起動中アプリに切り替えるなんて操作はマーに教えてもらったくらいだし、アルファベットは知らないのに、フリックでの日本語入力はけっこう上手だ。子供の進化は恐ろしい……。

プレインストールされているアプリや電子書籍。英語のものが多い……

 MEEP!を渡されたマーは「わーい!」とさっそくいじりだした。白筐体にオレンジのカバーというのポップな筐体はなかなか好評。ただ、左上の電源ボタンをスライドさせるという起動方法にとまどう。ボタンを押せば使えるというiPadに慣れたマーにはやや難しかった模様。前述のランチャーメニューはすぐわかったが、ゲームを起動したら、いきなり英語だらけでまた手こずる。だが、「パパ、この赤い鳥飛ばすやつ(もちろんAngry Birds)だったら、やったことあるよ」と気がつくと、あとは勝手に遊び始める。しばらく経つと、「これボタンが付いてないよ」と話していたので、MEEP!がiOSと違うことを説明し、Androidの戻るボタンなど基本操作をレクチャーする必要があった。残念なのは一部では広告が表示されてしまうこと。数本だけでも、広告表示なしで使えればいいなとは思う。

“赤い鳥を飛ばすやつ”を堪能中のマー

 さて、マーにはGWの前半、使ってもらったが、おおむね好評。Angry Birds以外にもいくつかゲームを遊んだらしく、家に帰ったら「Save The Puppies(通称:ワンちゃん)」や「Cloud & Sheep(通称:ヒツジ)」など楽しいゲームを紹介してもらった。

 ただ、親子で使って共通した感想は、思いのほか「洋モノタブ」であること。かなりのアプリは英語だし、日本語が微妙なところも多く、iPadや国産スマホを使い慣れている子供は違和感を持つかもしれない。そもそも、英語ゲームは操作方法の説明も英語なので、ちょっと凝ったゲームだと、「どうやっていいかわからないよー」となってしまう。日本語入力の仕方は最後までわからなかったし、電子書籍も英語のみだ。ただ、いったん遊び方などを理解してしまえば、以外と言語の壁はなく、マーも楽しくプレイできている。前述の通り、Google Playでアプリやコンテンツは追加できるので、子供の嗜好にあわせてバリバリカスタマイズすればよい。

親と子供のそれぞれにメリットがある

 ということで、使った期間は短かったが、なかなか楽しめた。これだったら買っても十分元は取れるなというのが正直な感想だ。

 現在、ほとんどの家庭で親のスマホやタブレットを子供に貸していることが多いだろう。これは親にとっても不都合があるし、実は子供もどこを触ってよいのかわからず、遠慮しながら使っている。その点、MEEP!は親が使い方をきちんとコントロールできる上、子供も自分のタブレットで遠慮なくプレイできるというメリットがある。

 どのみち中学生にもなったら、自分のスマホがほしいと言い出すだろうし、利用制限やフィルタリングなども解除してしまうかもしれない。その前の入門機として、MEEP!はなかなかいいところをついていると言えるだろう。

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