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テレビ・スマホの2画面表示、専用機なみの高音質、とにかくスマホを楽しめるテレビ

Miracast対応のスマホライフAQUOSは、こうして生まれた

2013年05月17日 11時00分更新

文● 折原一也 写真●小林 伸

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1bitオーディオ開発メンバーがチューニングした
独立型Bluetoothオーディオ

―― 「スマホライフAQUOS」が、Bluetoothオーディオを搭載しているのも驚きました。御社としてテレビからオーディオ機能を独立させたのは初めてですよね?

小笠原 今回が初めてですね。手軽にスマートフォンを愉しまれている方が多いので、企画の段階から入れていました。スマホの音楽はBluetoothオーディオで繋げるし、スマホで見ると小さく感じる動画などは24型の大画面で映せるというつくりになっています。

門田 最近はスマホのゲームも流行っていますので、大画面で愉しんでほしいというのもありました。

「SHARP」ロゴ上部にあるLEDが青く光っているときはBluetoothに接続している状態

背面下の出っ張っている部分がサブウーファーだ

―― 音質の設計についても、本体下部に5W+5Wのスピーカーとサブウーファーを設置しています。こういったシステムも、昨今の小型テレビとしては大胆な設計ですね。

小笠原 音楽を愉しむ、というのが最初のコンセプトにありました。普通のテレビについている小型サイズのスピーカーではあまり目立たせないものですが、あえて目立たせています(笑)。スピーカーユニットは音質最優先でパイオニア製のフルレンジスピーカーを選んでいます。音作りは栃木の部隊が取り組んでいます。

門田 栃木にはテレビの音声を専門に担当する人間がいるのですが、シャープの1bitオーディオの開発をしていたメンバーがチューニングしています。サイズの制約があるテレビでは、今までやりにくかったらしいのですが、今回はとても楽しんで仕事をしていましたね(笑)

スマホライフAQUOSで目指したのはBluetoothスピーカーの音だという

―― 薄型テレビでは、スピーカー設計で重要な容量が十分に確保しにくいという面もあったのでしょう。スマホライフAQUOSの内蔵スピーカーでは、音作りのどこを追求したのでしょうか?

小笠原 サラウンド感や臨場感といったように、Bluetoothの音楽だけではなくテレビに接続したBD映画のサラウンドコンテンツも高音質に聴けるようにしています。

門田 小型のテレビとはできるだけ違う音で、スマホのスピーカーよりもいい音を出したい、というのが音楽再生の一番の狙いです。

―― スマホライフAQUOSでは音楽再生専用の“ミュージックモード”というのも作られていますよね。

小笠原 はい。テレビの音は通常、声を聴きやすくするため、中域を厚めにしているのですが、“ミュージックモード”ではより音楽として楽しめるように高域と低域の忠実な再生にこだわった、迫力のあるサウンドに仕上げています。このモードも栃木のオーディオ開発チームが手がけています。

―― 確かに実際の音を聴くと「これまでのテレビの音ではないな」という印象を受けました。中域の鳴らし方がクリアだし、低音もテレビの内蔵スピーカーではまずこうは出ないですよね。小型テレビのスピーカーとしては、相当音に投資したシステムになっている印象です。例えばこのモデル並みの音を目指すといった、ベンチマークはありますか?

小笠原 スマホライフAQUOSの音は、徹底して音楽用スピーカーを目指して作っています。一般のテレビを超えるのではなく、市販のBluetoothスピーカーをベンチマークにしてきました。2~3万円くらいで売られている小型のBluetoothスピーカーと比べても、音楽再生なら負けていないと思っています。

門田 このいい音を聴いてもらうためのモードとして、例えばテレビでは野球中継を付けておきながら、Bluetoothオーディオでは音楽を聴いてもらうような使い方もできるようにしています。

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