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ソフトバンク孫正義氏、自社のSprint買収案に自信満々

2013年04月30日 23時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 ソフトバンクは、今日30日に開催された決算説明会の後半において、アメリカ第3位の携帯事業者Sprint Nextel(Sprint)の買収案について、詳細な説明を同社代表取締役社長 孫 正義氏が行なった。

 今回の説明は、ソフトバンクによるSprintの買収に対し、アメリカで衛星放送事業を展開するDish Networkが対抗案を出してきたことを意識しての内容である。買収額的にはDish Networkがソフトバンクの案を上回るが(ソフトバンクの201億ドルに対し、255億ドル)、実際の中身では異なるというソフトバンク側の主張を、孫氏みずからすべて英語でプレゼンテーションを行なうなど(インターネット配信も実施)、海外のSprint株主に対して、強くアピールした。

 まず、Dish Network側の買収案では、Sprintの1株あたりの価値をソフトバンクは6.22ドル、Dish側は7ドルと算定しているが、これは正しくないものと主張する。

Dishが主張する一株あたりの価値は間違いで、実際にはソフトバンク案が上だとする

 たとえば、ソフトバンクはSprintに対し、80億ドルの増資を行なうが、31億ドルをすでに転換社債として、さらに49億ドルが増資として2013年7月に新しい資金として投入される。この49億ドルは上位2社(ベライゾン、AT&T)に対して遅れているLTEネットワークへの投資に使われ、企業価値の向上に繋がるとする。

 一方、Dishの買収案はそもそもの条件が多岐にわたるほか、Sprintは大きな負債を負うことになると主張。また、買収完了が2014年中盤になるため、LTEへの投資の遅れなどで現在価値への割引が割引し、1株あたりの価値が逆転すると語る。

Dishの買収案が成立するとしても、それは2014年になり、上位2社に引き離されているSprintのネットワーク網への投資が遅れ、企業価値にダメージを与えるとする

 また、Sprintとのシナジーでも、Dishは同社の既存事業加入者からの新規加入、Dishが保有している2GHz帯の周波数の価値を訴えているが、これらについても全面的に反論。そもそもDishは本業の衛星放送事業で加入者増加が横ばい、Dishが保有している2GHz帯はLTEで標準的な周波数でないうえに、2社の周波数が合わさることで、アメリカ州当局などによる競争政策上の調整が逆に必要になるとする。

DishがSprintのエナジーとして主張する2GHz帯を実際に利用するにはこれから投資が必要であり、その分を割り引かなければならないとする。一方、ソフトバンクとの間ではそのようなコストはなく、逆にコスト削減のメリットがあると語る

 さらにDishは現在モバイル事業を展開していないのに対し、ソフトバンクのこれまでの実績を強調。ソフトバンクとSprintが合わさることで、モバイル設備投資ではChina Mobileにつぐ、世界2位のスケールメリットを持つとし、「エリクソンにとっては、世界最大のお客さんになる」とわかりやすい表現でコストシナジーを解説した。

ソフトバンク+Sprintの規模は大きく、エリクソンやアップルにとっても世界トップのお客さんになると主張

 その結果、シナジー後であれば、ソフトバンクの1株あたりの価値はDishを21%も上回るとし、「買収価格を上乗せする必要性を感じない」と語るなど、今年7月に予定しているSprint買収完了に強い自信を見せた。


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