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コイニー株式会社代表取締役・佐俣さんインタビュー 

iPhoneをカードリーダーにする「Coiney」は何を目指す?

2013年04月25日 23時56分更新

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現金市場をリプレイス、負担になっていた端末料金も低減

──カード会社さんの反応はどうでしょうか?

 カード会社さんは自分たちが開拓していった分野なので、自分たちの領域という意識があります。最初は私たちのような新参者には冷たかったですね(笑)。ただ、私たちのサービスは、いまクレジットカードが入っているところはそのままで、入っていないところに入れていきましょうというもので、全体的に市場を広げるのが目的です。クレジットカード決済用の端末をリプレイスするのではなくて、現金市場をリプレイスするものだとお話しをしてきました。いまは以前に比べてだいぶ好意的になってきました。

 もともとクレジットカード決済用の端末は、1台10万円くらいするものです。リーマンショック前までは端末費用はカード会社が負担していたというか、端末を配っていたのですが、いまは店舗での買い取りがだんだん多くなってきています。その一方で、日本は電子マネーも普及しており、対応するための端末の機能は増えて値段が上がっています。そのため、加盟店負担の増加がここ数年で見られるようになりました。それが、CoineyならiOS端末があれば導入できてしまいます。店舗内でWi-Fiをひいていれば、キャリアの通信費もかかりません。いまはリーダーを無料で配っており、アプリも無料です。使わなければ一切料金はかからないんです。

 実はクレジットカード決済用の端末は、電話回線で通信をするので、使ったときの通信費が発生するんです。ペイパル社にいたのでオンライン決済については仕組みとして理解していたのですが、端末が存在するとなるとかかるコストの部分が異なっていて、そこはやりはじめてから「なるほどな」と思った部分はあります。お店のレイアウトも、レジを置くところが電話回線に依存してしまうわけです。Coineyはどこでもおけるので、場所にとらわれずにお店を設計できます。

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