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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第15回

新しいSNSのデザインとは

なぜブログが再注目されているのか?

2013年04月19日 09時00分更新

文● 前田知洋

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スマートフォンの普及による拡張

 少し前のガラケーであれば、1画面当たりの表示は、140字のツイートを2~3件。それでコミュニケーションが可能でした。しかし、スマートフォンが登場し、ディスプレイも326ppi(ピクセル密度:画面の詳細さ)などに拡張され、少しぐらい分量の多いテキストでも一度に表示できるようになりました。これがデバイス的な理由です。

他者のキュレーションによる編集メディア化

 いままで、読者は自分で集めたブックマークをたどって、サイトを横断していました。どのサイトをブックマークするかが知的資産というか、自分の情報ソースをデザインすることになっていた。しかし、最近はブログ編集メディアのような、あちこちのブログから集めたサイトが人気です。サイトを渡り歩いて、面白い記事にブックマークをする、そんな労力や時間を節約したがっているユーザーが増えたのでしょう。

 また、ブログ編集メディアは、ブロガーが毎日エントリーを書かなくても、誰かが更新をするので、毎日(というより数時間ごとに)トップに新しい記事が賑わせます。個々のブログのように、「アクセスしたけど更新がまだでガッカリ」ということがありません。そんな理由から、ブログメディアは人気を集め続けるわけです。これは、読み手側の理由ともいえます。

ブログ編集メディア『BLOGOS』(blogos.comより転載)

エントリーの主張がニュートラルである必要がなくなってきた

 逆に、書き手、ブロガーは、それほどニュートラルに記事を書く必要がなくなってきました。たとえば、「アベノミクスは賛成。なぜなら…」とストレートに書けば良いだけです。まぁ、気にしている人はいないかもしれませんが、ジャーナリズムの基本である「賛否のある主張は並記」しなくても、ブログ編集者のチョイスでいろいろな意見の記事も掲載されるからです。

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