ぐっと使いやすいサイズでも低音感はしっかり
JBL「ONBEAT MINI」
JBLの2番手は「ONBEAT MINI」(実売価格1万8000円前後)。中央にLightningドックポートを備えた長方形のボディーで、幅305mmと使いやすいサイズになる。小さいと言ってもドック部分の間口が広くとられていて、iPadの装着にも対応する。
内部には、約8時間の使用が可能なリチウムイオン充電池を内蔵しており持ち運びも可能。背面には、旧世代のiPhoneなどが接続できるUSB端子やステレオミニ端子を備えているので、新旧世代のiPodなどを併用している人にはありがたいだろう。
初音ミクを聴くと、低音感もなかなかのもので、絶対的な最低音域の伸びは物足りないものの、ベースの低音やドラムの弾むように響きはしっかりと再現される。
中高域の勢いのある再現はJBLらしさがしっかりと出ており、巧みに調整された初音ミクの声も実にクリアかつハツラツとした印象で再現してくれる。
ドナルド・フェイゲンを聴いても、ベースの低音がよく弾み、軽快なリズムをキレ味よく再現する。サイズが小さくなるので左右の広がりも狭くはなるが、小ぶりなステージにボーカルがしっかりと立ち、密度感が高い。
サイズも手頃で使いやすく、気軽に高音質を味わうならば、本機がオススメだ。
厚みのあるサウンドは上位機種ゆずり!
JBL「ONBEAT MICORO」
JBLの最後は最小サイズの「ONBEAT MICRO」(実売価格1万円前後)。ONBEAT MINIをさらにコンパクトにしたモデルで、横幅は183mmとなる。
コンパクトなサイズでありながら、ステレオミニ端子や旧世代iPod用のUSB端子も備えるなど、拡張性は同等。また、ACアダプターのほか、単4電池4本で使えるポータブル仕様となっている点も同様だ。
スピーカーはユニットのサイズこそ異なるものの、デジタルアンプ+独自開発のフルレンジドライバーという構成で、上級機のエッセンスを継承している。
もちろん、コンピューターシミュレーションを駆使した独自のデジタル・シグナル・プロセッシング回路も備え、なりは小さくともしっかりとJBLサウンドを実現している。
「イーハトーブ交響曲」を聴くと、まず気がつくのが低音が不足しがちなこと。コントラバスなどの低音楽器の存在感がうすれがちになってしまい、オーケストラらしい雄大さはコンパクトになってしまう。
ただし、中低音域がしっかりと充実しているので、あまり物足りなさは感じない。金管楽器や木管楽器といったさまざまな楽器の音色もきれいに再現するし、合唱の声の張りや抑えたニュアンスの変化などもよく出る。
「Tell Your World」では、イントロの弾むようなピアノや芯のある再現のボーカルを立たせた表現となる。ドラムスはさすがにパワー感や重量感が物足りないが、軽快でキレ味のいい鳴り方だ。
サイズの異なるJBLの3兄弟を選ぶならば、音のスケール感やエネルギー感がサイズに比例することを理解して選ぶといいだろう。音色のクリアさやボーカルの芯の通った鳴り方はいずれも満足度は高いはずだ。
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