4月3日、NECは特定業種や業務向けに最適なシステムを統合した垂直統合型システム「NEC Solution Platforms」を発表した。
NEC Solution Platformsは、サーバー、ストレージ、ソフトウェア、ネットワーク、PBX/キーテレフォンなどの製品・技術に加え、これまで同社が培ってきたシステム構築ノウハウを、用途に応じて組み合わせた垂直統合型システム。従来のプラットフォーム導入に比べ、構築期間を最大60%短縮、導入コストを最大40%削減するという。
最大の特徴は、IPベースの音声サービス機能や最新のOpenFlowなどの技術を組み込んだ点。また、垂直統合型システムでありながら、パートナーのソフトウェアを統合可能な点も差別化ポイントになるという。
第一弾として、(1)ビッグデータ活用に最適なデータ解析・蓄積基盤となる「Data Platform Suite」(2モデル)、(2)特定業種・業務向けにアプリケーションレベルまで最適化した「Application Platform Suite」(5モデル)、(3)企業や専門事業者向けに最適化したクラウドサービス基盤「Cloud Platform Suite」(3モデル)の計10モデルを提供する。この中には、超高速データ分析プラットフォーム「InfoFrame DWH Appliance」、クラウドサービス基盤「Cloud Platform Suite」など既存のアプライアンス・統合製品も含まれる。
今回はOracle DBの構築ノウハウ(性能チューニング等)とNEC独自の高可用技術との融合により最適な構成を実現した「Data Platform for Oracle Database」のほか、企業のコミュニケーションに必要なハードウェアやソフトウェアを一括提供する「コラボレーション基盤」、高セキュリティ・高運用のPCクライアントを一括提供する「シンクライアント基盤」などを製品化。
また、ISVや販売パートナーの業種・業務パッケージソフトウェアの動作に最適な構成で提供する「Application Platforms for Partners」も追加された。これに合わせ、新商品の検証作業などを支援する「Application Platform for Partners パートナー支援センター」を5月から開設し、迅速な製品化をサポート。また、パートナーのアプリケーションをNECの工場でインストールして出荷する「パッケージ組込出荷サービス」を提供する。
10モデルの希望小売価格と出荷開始日は以下のとおり。
垂直統合型システムは、IBMのPureSystemsを筆頭に大手ITベンダーが製品を次々と投入している領域。既存のアプライアンスに対して、アプリケーションやミドルウェアの設定を用途に最適化している点が大きな差別化ポイントとなる。
