完成したVaracil、世界で唯一のシャープペンシル
筆者は、0.5mmという最もユーザー層の多いシャープペンシルの王道クラスはまったく使った経験がなく、最低でも0.9mm径、あるいは海外などでは比較的多い1.2mm径の太芯が多い。
しかし、自分で組み上げた思い入れあるVaracilは何としても使いたいので、0.5mm径の濃い4B芯を購入しスムースな書き味を楽しんでいる。
Varacilは、実用的な筆記具としてのウェイトよりも、立体ジグソーパズルとしての意味合いが強いようで、取扱説明書に「筆記具としての使用上の注意」として記述されている内容がなかなか面白い。
「試験や会議等、重要な時にご使用は控えてください。組立に不備があった場合、機能しなくなる恐れがあります」そして、「筆圧が強いとパーツや部品が耐え切れず、破損や湾曲の恐れがあります。適切な筆圧でご使用ください」とのことだ。筆者が硬度の高い芯で筆圧をかけて書いていたとき、本体が多少ミシミシと音を立てていた理由が分かった。
でき上がったVaracilは、パッと見みんな同じ外観だが、厳密にはバリのカットひとつひとつが自分だけのオリジナルな、世界で唯一のシャープペンシルとなっているはずだ。
筆記時の特性に関して、消費者からのクレームが多いことを予想してか、いろいろな免責記述が多いようであるが、作る楽しみと、お遊びと洒落を理解できる大人だけが買う商品だろう。
これが最初で最後になるであろう筆者が組み上げた“立体ジグソーパズル・シャープペンシル” 「Varacil」は0.5mm 4Bの芯で、毎日快適になめらかに筆記できていることは間違いない。
組立分解に関して取扱説明書だけでは理解できない、物足りない人にはウェブページで動画も見ることができる。Varacilは今までありそうでなかった素晴らしいアイデアの商品だ。
今回の衝動買い
アイテム:Varacil(ブラックとホワイト※)
価格:東急ハンズ銀座店にて945円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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