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電アスレース部大興奮!

70年代のロータスF1マシンを超忠実に再現したミニカー

2013年05月21日 22時00分更新

文● 末岡大祐/電アスレース部

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悲しき自由の果てに
時代を先取りすぎたロータス77

スエオカ 最後はコレなんですけど、なんだか年式が一番古いわりには最近のマシンのようにも見えるし、クラシカルにも見えるマシンですね。

YK3 なんとなく、大昔の葉巻型の進化形って感じがするね。しかも、これはロニー・ピーターソンが乗ったモデルかあ。このドライバーも「グッバイ・ヒーロー」に出てたんだよ。

スエオカ ああ……、なるほど。

YK3 もともとロータス76がダメなマシンでさ。こりゃいかんと、ロータス総帥のコーリン・チャップマンが奮起して設計したのがこのロータス77なの。これのスゴイところはホイールベースやトレッドを調節して、あらゆるコース特性に合わせることができる「アジャストカー」という触れ込みだったんだけど……。

スエオカ だけど?

YK3 非常に高い自由度だったんだけど、セッティングの幅がほぼ無限になるもんだから、逆に最適なセッティングを見つけられなかったというね……。

スエオカ えええええ! なんですか、そのオチは!

YK3 先進的すぎて使いこなせなかったんだよね。ドライバーだったロニーは、このことに大いに失望して、1976年開幕戦のブラジルGPだけ走って、チームを移籍しちゃったんだよ。残念ながら移籍した先でもあまり良い成績は残せなかったんだけど。

スエオカ まさに悲運のマシンですね。

YK3 とはいえ、さすがにチームもロニーが去ったのが効いたのか、シーズン途中でロータス77に大幅に手を入れた。マリオ・アンドレッティがマシン開発をしてね。そうしたら、みるみる戦闘力が上がって、後半は表彰台上ったり、優勝したりもしたんだよ。

スエオカ アジャストカーなんていらなかったんや! しかし、そんな1戦しか走らなかったマシンまでミニカーにするとは。PLANEX恐るべしですね。

YK3 フロントとリアのサスペンション部分の作り込みがスゴイよ! 見てよ、このロッキングアームサスペンション!

サスペンションの再現度について、ツバを飛ばしながら語るYK3

スエオカ ドライバーのロニーの再現度もなかなか。ヘルメットについてるツバとかレーシングスーツも、画像を見る限り同じですね。

ドライバーも細部まで作り込まれている

YK3 このこだわりのミニカーを酒の肴にしてF1話したら、お酒がいくらあっても足りないね!

スエオカ こうして、ミニカーを見ながら話を聞いているだけでワクワクしますからね~。こりゃF1ファンならマストバイじゃないでしょうか。

あーでもないこーでもないと語っていたら夜が明けそうだ。こだわりのミニカーだからこそ、これだけ語れるのである

自由すぎて不自由になった悲運のマシン
1977 LOTUS77 BRAZILIAN GP Ronnie Peterson No.5

 マシンのデキがあまりにもひどかったため、当時ロータスのエースを務めていた往年の名ドライバー、ロニー・ピーターソンが1976年の開幕戦しか乗らなかったうえに、移籍してしまったというエピソードを持つ悲運のモデル。その後、大改造されて戦闘力はアップした。このミニカーはその初期型を再現したもの。

 開発時は画期的と呼ばれたアジャスタブルシャシーは、複雑な機構ゆえに開発は難航し、実戦投入されたあともセッティングの自由度の高さがウリであったが、自由すぎて最適なセッティングが見いだせないという有様であった。現在、77と呼ばれるのはほとんどが改良された後期型である。

 スケールは1/43でレジン製、価格は6800円。世界限定1000個。

販売ページ:1/43 Lotus77 1976 Brazil GP


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