このページの本文へ

ひかりTV、3年連続最優秀賞—映像配信サービスAWARD

2013年03月13日 18時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 MM総研は、映像配信サービスAWARD 2013を実施し、最優秀賞にNTTぷららの「ひかりTV」を選出したと発表した。

 同AWARDは、映像配信サービス市場の発展を促すきっかけになることを目的に2011年から開始し、今年で3回目。ひかりTVは、3年連続での最優秀賞受賞となる。

 映像配信サービスAWARDでは、コンシューマ向けに多チャンネル放送やVOD(ビデオ・オンデマンド)サービスを提供している主要10事業者を対象に、評価調査を実施したもので、「先進性」「市場性」「コアバリュー」「顧客志向性(サービス)」「顧客志向性(機能)」「顧客満足度」の6分野36項目の詳細項目については重要度を加味し、ポイント化して評価している。

 各サービスの利用者200人ずつを対象に、「顧客満足度」に関するアンケート調査を実施。さらに、最終的には有識者会議による審査を行ない、総合評価が最も高いサービスを最優秀賞として表彰した。

 調査期間は、2013年1月31日〜2月25日。

 審査委員会は、東京電機大学未来科学部長教授であり、東京大学名誉教授の安田浩氏、商品ジャーナリストであり、サイバー大学客員教授の北村森氏、電通コンサルティング常務取締役ディレクターであり、デジタルハリウッド大学大学院専任教授の森祐治氏によって構成された。

第1位「ひかりTV」、第2位「Hulu」、第3位「J:COM TV」

 第1位となった「ひかりTV」の総合格付けは、唯一最高水準の「AAA」となった。

 AAAは、総合評価スコアが86〜100点であり、「最高水準に項目基準を満たしており、大変優れた価値が認められる」としている。

 ひかりTVは、評価対象6項目のうち、先進性、市場性、コアバリュー、顧客指向性(サービス)、顧客志向性(機能)の5項目で最も高い評価となり、総合評価スコアで100点満点中88.2点を獲得したという。

 有識者会議では、「NTTぷららのひかりTVは、豊富な独自コンテンツやマルチデバイス利用、時代の潮流に乗ったサービスを偏りなく提供していることが最大の決め手となった。ただし昨年と比較すると、Huluを筆頭に他社との点数差は詰まってきている。今後、各社もより先進的なサービスがスタートさせると、ひかりTVを含めた各社サービスの順位が大きく変動する可能性がある」とコメントした。

 2位以下は、Huluの「Hulu」、ジュピターテレコムの「J:COM TV」、スカパーJSAT「スカパー!」、アクトビラ「アクトビラ」、ジャパンケーブルネット「JCNテレビ」となっており、いずれも総合評価は「AA」となっている。

 AAは、総合評価スコアが66〜86点未満であり、「項目基準を高く満たしており、優れた価値が認められる」と位置づけている。

 2位のHuluは、先進性と顧客満足度において高い評価を獲得して総合評価77.1点を獲得。3位のJ:COM TVは総合評価76.5点を獲得した。

 有識者会議では、「独自のコンテンツを積極的に展開するサービスや、多くの機器と連動して、いつでもどこでも快適にコンテンツを視聴できるサービスが上位を占める結果となった。またそれぞれのサービスのスコアは、前年のAWARDに比べると平均で約5点上昇しており、注目度とともに業界全体のサービス向上が進展していると評価できる」としている。

新設の「有識者特別賞」では
各社の「スティック型STB」が受賞

 一方、今回新たに設けられた「有識者特別賞」では、KDDI、ソフトバンクモバイル、NTTドコモなどが展開する「スティック型STB」が受賞した。

 有識者特別賞は、映像配信サービス市場の拡大や発展に貢献する企業やサービスを表彰するものと位置づけている。

 スティック型STBは、テレビのHDMI端子に差し込んで使用でき、スマートフォンやタブレット端末で視聴していたコンテンツを、テレビの大画面やスピーカーを使って、視聴していた続きから楽しめるというもの。「利用するデバイスをスマートに切り替えることができ、まさに時代の潮流に乗ったサービスになる」と講評。「スマートフォンの普及により、自然な流れの中で誕生したサービスだといえる。急速に広がっている無料の動画配信サービスには、著作権などの運用面での課題も残る。今後は、安心して利用できるという視点を加味した映像配信プラットフォームが評価されるようになるだろう」としている。

 なお、対象とした10事業者およびサービスは以下の通り。

 アクトビラ「アクトビラ」、NTTぷらら「ひかりTV」、mmbi「NOTTV」、ケイ・オプティコム「eo光テレビ」、KDDI「auひかり ビデオ・チャンネル」、ジャパンケーブルネット「JCNテレビ」、ジュピターテレコム「J:COM TV」、スカパーJSAT「スカパー!」、Hulu「Hulu」、U-NEXT「U-NEXT」。


■関連サイト

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン