西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第111回
薄さ12.8mm! 13インチ「LaVie Z」よりさらに2mm薄い
15インチでモバイル! 「LaVie X」の薄さに秘められた魅力
2013年03月14日 12時00分更新
わずか12.8mm、持ち歩きが苦にならない薄さ
LaVie Xの最大の特徴は、いうまでもなく「薄さ」だ。数字的には12.8mm。この値は、同社の「飛び抜けた軽量」「第一の薄型」モデルである「LaVie Z」よりさらに2mm薄い。もちろん、このクラスでは世界最薄である。
数字のインパクトは大きいが、実際に手にした時の印象はさらに大きい。正直、箱から出した時は声を出して笑ってしまったほどだ。筆者は自宅では、メインPCとして15インチのMacBook Pro Retinaディスプレイモデルを使っている。これも薄さをアピールポイントにした製品なのだが、比べると圧倒的な違いを感じる。実際、両者のフットプリントはあまり変わらない。15インチクラスのディスプレーを使った製品は、おおむねこのくらいのフットプリントが使いやすい。
他方で、薄さ・軽さを追求した結果、両者では薄さに6mmの差が生まれている。ディスプレー部では極端な差はなく(といっても、目算で1mm弱は違う)、多くの部分は本体側の薄さの違いだ。本体側は、USB端子などから見てもギリギリに近い薄さであり、相当な苦労・工夫をしたであろうことが感じられる。ただし、この薄さに収めるための制限なのか、有線LAN端子は搭載されていない。無線LANでほとんどの場合問題はないとはいえ、据え置き的に使うことを考えると若干残念だ。
こうした薄さを追求する姿勢は、15インチを「据え置き」から「モバイル」にするためのものだ。15インチクラスのノートPCは、そもそもデスクノートともいわれる据え置き的な使い方を目指したものだ。だが、持ち運べない理由は「大きさ」か「重さ」。LaVie Xの重量は約1.59kgと、サイズの割には軽い。約12.8mmという厚みは、一般的な「紙のノート」2冊分であり、カバンへの収まりは悪くない。モバイルノートも、MacBook AirとUltrabookでは「薄さ重視」になってきたが、LaVie Xは15インチクラスで同じレベルを実現している。15インチクラスのフットプリントは、一般的なビジネスブリーフケースに入るギリギリの大きさ。かけ算して考えれば、LaVie Xのサイズなら「持ち運べる」と考えていい。
なお、LaVie Xを卓上に置いた場合、本体が薄いため、机の面とキーの面の高さの差が小さくなる。ちょっとしたことだが、手の位置が下がることになるので、モバイル性だけでなく、基本的な使い勝手の面でもプラスと感じる。
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