このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

マイクロソフト・トゥディ 第35回

日本マイクロソフト、「Windows XP」をめぐる新組織

2013年03月07日 11時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

中堅・中小企業やSOHOにおけるWindows XPの移行

 特に日本マイクロソフトが課題としているのが、中堅・中小企業やSOHOで利用されているWindows XPの移行だ。

 中堅・中小企業には、IT管理者がいない場合がほとんどであり、現時点でWindows XPがサポート終了になるという事実を知らない場合もかなり想定されている。

 サポート期間終了後には、セキュリティ更新プログラムの提供を打ち切ることになる。Windows XP搭載PCを導入している企業や個人ユーザーは、新たに発見される脆弱性や、未知の脅威への対策が打てないという課題を抱えることになるだけに、特にネットワークに接続して利用している企業にとって、大きな問題が起こることになりかねない。

Windows XPのサポート期間終了後には、セキュリティ更新プログラムの提供が打ち切られる。そのため移行できない企業は、新たに発見される脆弱性や、未知の脅威への対策が打てないという問題を抱えることになる

 Vチームにおいても、中堅・中小企業に対する認知向上、移行を促進するためのパートナー連携をいかに加速させるかが、重要な鍵になるのは明らかだ。

 本コラムでも何度か紹介している、日本マイクロソフトが1月からスタートした全国の中堅・中小企業を対象としたIT活用推進支援策「Discoverキャンペーン」においても、Windows XPからの移行に関するメッセージが数多く出てくることになるだろう(関連記事1関連記事2)。

日本マイクロソフト東北支店で開催された「Discoverセミナー」の模様

 そのほか、同社ウェブサイトでの告知や製品広告での訴求、日本マイクロソフトから配信されるメールのヘッダーで告知するといったように、あらゆる場面を通じて、Windows XPのサポート期間終了の告知を行なうことになりそうだ。

2014年4月8日、「Microsoft Office 2003」のサポートも終了

 さらに加えれば、「Microsoft Office 2003」も2014年4月8日に同じくサポートを終了する(関連リンク)。

「Microsoft Office 2003」も2014年4月8日にサポートを終了する。「マイクロソフト製品サポート ライフサイクル ポリシー」より抜粋

 Windows XPとの組み合わせによって、Office 2003を利用している企業のほか、「2007 Microsoft Office system」から採用されたリボンインターフェースに移行したくないという理由で、Office 2003を利用しているユーザーもいる。

「Microsoft Office 2003」。写真左が「Microsoft Office Word 2003」、写真右が「Microsoft Office Excel 2003」

「2007 Microsoft Office system」では、リボンインターフェースが新たに採用された

 これも、日本マイクロソフトが促進しなければならない移行施策のひとつだ。

 Vチームは、どんな形で、Windows XP、またOffice 2003からの移行策を打ち出すのか。

 2012年からの新製品ラッシュがひと段落した日本マイクロソフトにとって、これが2013年の重要なテーマとなる。


■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン