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時代と共に成長する「DataONTAP」大解剖 第3回

今こそ真価を発揮するData ONTAPのスナップショットとは?

仮想化やDBベンダーに愛される「スナップショット」成功物語

2013年02月25日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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仮想化環境でのスナップショットの価値

 こうして長らく愛用されてきたスナップショットだが、今になって適用範囲を拡げているという。この適用範囲の1つが仮想化だ。物理サーバーをデータ化した仮想サーバーをバックアップすることは、システム自体の保護につながるからだ。

仮想サーバーをスナップショットでまるごとオンラインバックアップ

 たとえば、VMware ESXのデータストアであれば、ファイルシステムの状態を表わしたメタデータだけをスナップショットで世代ごとに確保すればよい。これにより、データサイズに依存せず、瞬時にバックアップがとれ、しかもあっという間にリストアできる。たとえばパッチ適用前の仮想マシンに戻すといったオペレーションでも、単にアクティブなファイルシステムを過去の世代に戻すだけで済む。操作も、既存のオペレーションと同等なので、迷うことがない。

 しかも、これらをストレージ側で実行するため、ESX側のCPUに負荷をかけないという特徴がある。「この1~2年、VMware、シトリックス、マイクロソフトなどのハイパーバイザーのベンダーが、ストレージのバックアップや保護機能を使ったほうがよいとアピールしている」(河西氏)というのは、こうした背景があるのだ。

 さらに最近では、VDI環境でもこのスナップショットが活用されている。エンドユーザーのホームディレクトリからスナップショットを取得することで、エンドユーザー自身が任意の時点にまでデータをリストアすることが可能だという。

DBベンダーの要請から生まれたFlexClone

 もう1つの適用範囲として挙げられたのが、データベースだ。1990年代、NFS経由でデータベースを利用できるよう、技術開発と検証をネットアップに依頼してきたのが、データベース最大手のオラクルだ。これに対し、他社は対象データを別途ミラーすることでバックアップを取得してきたが、創業して間もないネットアップはData ONTAPのスナップショットを用いることで、効率的なバックアップを実現した。「Oracle DBをホットバックアップモードに移行し、スナップショットをとってから、通常モードに戻すという動作になる。これを高速かつ確実にできるため、オラクルからきちんと認定を取得できている」(河西氏)とのことだ。

スナップショットを用いたオラクルのバックアップ

 スナップショットを使うが故に、容量も消費しない。今までデータベースのバックアップは個数分取得していたが、スナップショットであれば世代別に戻せる。さらに短時間に複数のバックアップを作成できるので、短い時間に頻繁に残せる。「スナップショットを使えば、いろんなポイントでバックアップがとれる。リカバリの際もトランザクションごとのログを少量適用すればよい」(河西氏)と、まさに良いことづくしだという。

 そして、データベースとの親和性の高いスナップショットを書き込み可能にしたのが、「FlexClone」という複製技術だ。これもデータコピーの時間を短縮するためにオラクルから持ち込まれたアイデアで、2006年に投入されたストレージ仮想化技術「FlexVol」と同時に実装されたものだという。実際、売れるまでには登場から2年がかかったが、「国内のある顧客は、データコピーに非常に時間かかっていたOracle環境でのテスト期間を、FlexCloneによって大幅に短縮できた」(河西氏)といった事例も生まれている。

スナップショットを書き込み可能にするデータコピー技術「FlexClone」

 最近ではミッションクリティカル性の高いSAPのデータベース、あるいはインフラ面でのコスト効果を求めるクラウド事業者で、スナップショットやクローン技術が活躍しているという。河西氏は、「Data ONTAPは、どのブロックがどこで使われているというメタデータをきちんと持っている。本番、バックアップ、アーカイブ、テスト、開発など、さまざまな環境でブロックを共用し、価値や集約度合を上げていくのが、われわれの方向性だ」と説明しており、「アジャイルデータインフラ」の戦略の元、ストレージとサービスの高い効率性を求めていくという。

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