このページの本文へ

最新パーツ性能チェック 第135回

GeForce GTX TITANはWQHD解像度で60fpsをキープ可能?

2013年02月21日 23時01分更新

文● 加藤 勝明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

TITANで追加された新機能

 TITANでは新機能がいくつか追加された。まずゲームユーザーに直接メリットがあるのが「GPU Boost 2.0」だ。GeForce 600番台のGPU BoostはTDP(Power Target)の枠内で自動オーバークロックする仕様だったが、2.0になってPower Targetに加え、指定した温度(Temperature Target)の枠内でもオーバークロックするようになった。

黄線のGPU Boost 2.0は、白線の1.0よりも高いブースト状態にできる。コア電圧アップにより、さらに高いクロック(赤線)でも動作させることを狙っている

 標準のTemperature Targetは80度だが、これを上げればコアのブースト状態がより長く発動されたままになる。さらにTITANでは、コア電圧アップも併用することで、さらにブースト時間を長くするくふうを採り入れている。

TITANに対応したEVGA製OCツール「Precision 4.0」。TITAN環境だと、中央の「Power Target」のすぐ下に「Temp Target」という項目が表れる。標準は80度に設定されている

Power TargetとTemp Targetは基本的にリンクしており、片方を操作すれば増減どちらの方向にも連動する。最高106%、95度まで上げられるようだ。なお、このリンクを解除することもできる

GeForce GTX 680など、従来のKepler環境ではTemp Targetは操作できなくなる

 また“Display Overclocing”と呼ばれる機能も追加された。この機能は液晶ディスプレーのリフレッシュレートがオーバークロックの対象となる。120Hz対応液晶を使わずにゲーム画面のティアリングを防ぐためには、Vysncオンか60fps制限をかけるのが従来のやり方だ。しかし、この方法だとGPUパワーがフルに使われない状況になり得る。
※ 画像処理が追いつかず、現在の画面と直前の画像が混ざって描画されること。ちらつきや歪みの原因となる。

常に90fpsで出力できるPC環境でも、液晶ディスプレーが60Hzの場合は、ティアリングを防ぐために60fpsに制限して描画する

 そこで強引にディスプレーのリフレッシュレートを80Hzに引き上げ、より高いリフレッシュレートでティアリングが発生しない画面を映し出すというものだ。ただし、長期的に使用すると液晶ディスプレーにダメージを与えてしまうため、マニアのための自己責任上等な機能といえる。

Display Overclocing機能は、ディスプレーのリフレッシュレートを80Hzにオーバークロックし、80fpsで描画させる。Vsyncが効いているためティアリングが発生しない! という機能だ

 この2つの新機能はカードベンダーのOCツールで実装されて提供されるため、リファレンスドライバーだけではカスタマイズできない、というのは従来の600シリーズと同じ扱いだ。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中