このページの本文へ

四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第114回

iPolysix開発者インタビュー後編

iPolysixは単なるアプリではなく新世代のシンセである

2013年02月23日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「Polyshare」にはニコニコ動画的な機能も

―― 日本のユーザーはどうなんですか?

福田 前回のiMS-20同様、今回のiPolysixもSoundCloudへの接続機能を付けたんですが、そこに上げてくるユーザーさんは海外の方が多いですね。ただアプリの売上は日本は多い方なんです。このバランスは何なんだろうと。シャイなのかもしれませんが。

―― いざアップロードしようとすると、今回の「Polyshare」は国旗のユーザーアイコンが付くじゃないですか。「日の丸を背負っていいのか、俺が」みたいなところはありますよ。

福田 あ、やっぱり。

井上 いや、そこをぜひ背負って下さいよ。

―― ……ところでKORGさんのアプリは、これで全部SoundCloud対応になったわけですけど、狙いはどのあたりですか?

井上 音楽を作りたいという欲求はあるけど、完成まで持って行くには疲れるわけですよね。ある程度の完成度の状態でも、外に出せるものが作りたかったんです。オンラインで自分の作った音楽のシェアができるもの。iMS-20が出た当時はデファクトではなかったと記憶していますが、その点ではSoundCloudはいけるだろうと思っていたんです。

―― iPadがクラウド端末なので、そのアウトプットとしては便利かと思うんですが。

井上 だから、もっと面白くしたいですよね。今は音楽を作ってリストが表示されて、いいのがあったりそうじゃないのがあったり。iPolysixはiMS-20の実装から、もう一歩ジャンプしたいというのがあって、色々試しているところなんです。

福田 よりリミックスをしてもらいやすいように、「Remix」というボタンを付けました。あとは見た目ですよね。こういうクラウドサービスって、新しくて、何か小奇麗なイメージが多いんですけど、こういうアナログなデザインを持ってきたら、面白いだろうなと思って。

取材時はiPolysixを起動させながら説明をしてくれた

中島 それと、このPolyshareで面白いところは、チャートもあるんですね。ランキングとして見られるので、それをモチベーションにできるかなあと。

―― おっ、まるでニコニコ動画のようですね。

中島 ははは、確かに。

福田 チャートはSoundCloud内部のアルゴリズムを使っているので、再生回数だけではなく、Likeの数が多かったり、コメントが入ると伸びたりします。それと「REMIX ME」ボタンを押すと「See Family」という項目が出てくるんですね。これを押すと、その曲がどう派生して、子供が産まれて行ったのかが分かるようになっています。

―― ますますニコニコ動画のようですが。

井上 まあ、ある意味、自然な発想なので。

Polyshareのランキング画面。FollowやLIKEはiPolysixのボタン、再生数やLIKEの数もツマミで表示。数字が増えるとツマミの色も銀や金に変わるという芸の細かさ

REMIX MEボタンを押して「DOWNLOAD」を選ぶと、その曲の音色設定・シーケンスデータがダウンロードされ、それを元にリミックスできる。「See Family」を押すと派生曲がたどれる仕組み

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン