強化ガラスはドライバーでつんつんしても大丈夫!
IGZOではないが、発色のいいS-CGsilicon液晶
外観でも触れているが、AQUOS PHONE EXの表面は本体下部のクリアパーツ部分以外は、強化ガラスに覆われている。この強化ガラスについては、出自の明記はされていないが、その耐性はステキなもので、保護フィルム不要といってもいい。多くのスマホの表面は強化ガラスではなく、ガリキズに弱い。そのため、保護フィルムは必須という流れだったが……、下記動画を見てもらいたい。
強化ガラス部をドライバーでつんつんしてみたり、こすってみたりしてみたが、キズが付くことはなかった。砂利の場合は不安だが、ポケットやカバンに入れるといった場合にキズがつく心配はないといってもいいだろう。なお、動画ではパネル発光部にフィルムを貼っているが、これはブルーライト20%カットのもの。筆者にはデフォルトでは最低輝度でもちょっと眩しすぎだからだ。念のため、真似するときは自己責任で。
AQUOS PHONE EXの液晶パネルはS-CG Silicon液晶で、話題のIGZOではない。そのため、同機の残念ポイントとして挙げられているが、使っている限り、それによるネガティブな印象は受けなかった。PPIが高いものもあり、解像度720×1280ドットでも精細な画像を楽しめている。たとえば、電子書籍の漫画にあるルビを拡大せずとも読めるといった具合だ。AQUOS PHONE EXでも評価されていた部分だが、S-CG Silicon液晶の省電力も魅力的だ。
最高輝度が高く、最低輝度もお布団の中ではまぶしいくらいで、Screen Filterなどの最低輝度をソフトウェア的に下げるアプリがあるといいほどだ。これは液晶自体の透過性も高く、消費電力を抑えつつ、明るさを稼いでいるためだろう。それもあって太陽光下でもけっこう画面が見えるのはありがたい。
S-CG Silicon液晶の特徴はもうひとつある。静止画の場合はCPUを使用しない仕組みで、消費電力を抑えているのだ。仕組みとしては液晶パネル側にメモリーが用意されており、静止画を描写する場合は、CPUの描写ではなく、メモリー上の情報を表示するというもの。CPU側の制御も上手くいっているようで、画面の静止状態から操作したときにもたつくということもない。また、センサニングを見てみると指先よりも大きい接点がある場合は、タッチ反応をしないようになっている。ただシビアすぎるのか、よほどベタっと触れない限り、同機能が有効になることはなかった。
sRGBの色空間に対応したナチュラルモードの発色も良好で、そのほかのモードよりもこちらをオススメしたいくらい。とくに、スマホで撮影した写真をPCのディスプレーで見たら色が違い過ぎたという人にはとくにチェックしてほしい部分。
フルHDではないのは好みの分かれるところだが、「IGZOではないから残念」とはならなかった。
ジャケットの有無は持ち心地で決めよう
「持ち心地」の側面から見ても、春モデルは面白くなっている。ドコモのラインナップを見てみると、横幅は64~71mmの間で、もちろん、64mmはAQUOS PHONE EXだ(発売は先だが話題の「MEDIAS W N-05E」も折りたたみ時は64mm)。AQUOS PHONE EXが気になっている人の多くは「5型デケーよ」だと思う。そこにジャケットを装備してみると、横幅は66~68mmになる。68mmは「ELUGA X P-02E」と同じで、持ち心地は5型の世界に入ってしまう。
また、店頭で春モデルをひと通り持ってみると、1mmの違いでだいぶ持ちやすさの印象が異なることにも気がつくだろう。人の感覚の面白い部分でもあるが、4型以下のスマホのときはあまり意識する必要のなかった部分を意識する必要が生まれたともいえる。今年は大型化がトレンドのようなので、端末を選ぶときの判断基準のひとつにしてもらいたい。筆者はジャケットのオンオフを繰り返した結果、ジャケットナシでの運用を決めた。上記の通り、ストラップホールが都合のいい位置があってこその判断である。
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