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富士見iPhoneクラブ 第104回

海外進出を狙うiPhoneクラブが米西海岸の情勢を聞いた!

2013年02月04日 15時00分更新

文● iPhoneクラブ製作委員会

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車社会はiPhoneとの連携が当たり前!

じまP 周辺機器というと、アメリカは車社会といいますし、車関係のものも多いんですよね。

マッチャン やっぱり、車の中で通話をする時間が長いんですよ。だから、シガーソケットから充電するとか、あるいはラジオのトランスミッターでiPhoneの音楽を聴けるというのは当たり前で。

カリー 日本だとオプション的なものだけれど、向こうは標準なんだ。

マッチャン 日本でいう「マーチ」クラスの車に、Bluetoothがデフォルトで搭載されていたりするんです。車とiPhoneが連携して、Siriで指示を出せたりとか。こういうものを、高い車だけじゃなくて、むしろ若年層向けに搭載して売り出している。スマートフォン世代が乗る車に、デフォルトで入れてあげるんです。

ニッシー 日本だと、安い車は何も付いていない、というかユーザーの方が安い方が喜ぶ。スマートフォンを積極的に利用できるよというのはあんまり売りになりそうにない。車での移動時間もそもそも短いですしね。

マッチャン 2011年にデトロイトのモーターショーに行ったんですが、そのときが元年という感じでしたね。アウディがグーグルマップ内蔵のナビを出したりとか。

カリー グーグルマップが付いてるのはいいなあ。何で日本では付けないんだろうって、ずっと思ってるんだけど……。

マッチャン アウディのそれは、SIMカードが挿せるようになっていたんですね。向こうはデータ通信を契約すると、SIMを2枚くれたりするんです。スマートフォン用と自動車用、というように。そういうことを踏まえて考えると、今年はプログラマブルになっていくのかもしれませんね。

じまP 「プログラマブル」ですか。

マッチャン iPhoneアプリはiPhoneだけで完結するわけではなくて、デジタルガジェットや車向けにも使う考えが広まりつつあるんです。それをWi-FiやBluetoothを使って、iPhoneで利用できるようにする。たとえば、ナイキが「Nike Fuel Band」向けの開発環境を出していて、それを元にすれば、「Fuel Band」を使ったいろんなアプリ開発が可能になる。先ほどの家電の話もそうですよね。iPhoneアプリのアイデアや、iPhoneを使ったコンテンツの活用が、車や家電にも広がっていくわけです。

ナイキのリストバンド「Nike Fuel Band」

ニッシー 『UP』だって、加速度の中身を公開すれば、アプリが作れるわけだからね。

カリー 「アントニオ猪木アプリ」とか作ればいいんだな。1日に「1、2、3、ダー!」をした数を『UP』が計測してくれる。

じまP それ、計測する必要があるんですかね。

マッチャン そのあたりの考え方、アメリカの新しいプラットフォームをどうやって広めるか・伝えるかというのは、iPhoneとスターバックスがキーになっているんです。

カリー スターバックス?

マッチャン スタバって、世界中どこでも均一なものを出しているじゃないですか、ブランドとして。iPhoneも、世界中どこで契約しても同じ体験ができるよねという姿勢がある。それと同じようなことを、GMとかフォードが車でやろうとしているんです。ナイキなら、スポーツでやろうとしている。iPhoneを利用して、どこにいっても、同じエクスペリエンスができる、という考え方ですね。

 というわけで、マッチャンさんの語るアメリカiPhone事情に、「知らなかった!」「へえ~」と相槌を打つばかりのメンバーなのだった。後半は、パケット定額制について、日本では想像しにくい料金プランの話から、アメリカの電子書籍ってどうなのよという疑問まで、いつものゆるふわムードとはちょっと違った話が満載。果たしてiPhoneクラブは、世界進出の緒を見つけることができるのか、こうご期待。


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