どんなに慎重に運営しても“炎上”は起こり得る
さて、ソーシャルメディアで何かをやるというと、やはり「炎上」が起きることを心配する方が多いですが、ソーシャルメディアをどんなに慎重に運営していても、炎上は起こる可能性があると思ってください。ですから、炎上が起きてしまった時のためにも、すばやく対応できる体制づくりが大切です。
以前は「Facebookは実名制なので、過激なことは言いにくく炎上しにくい」という説もありました。しかし実際にはFacebookでも炎上は起きています。
では、炎上が起きる原因とは何でしょうか。Facebook上で企業の従業員が犯罪を告白してしまった(「飲酒運転をしました」など)、コメントでユーザーに対してケンカ腰の投稿をしたといったFacebook上での行動はもちろんのこと、Facebook上で起きたことではなく、現実社会での行動、つまりビジネス上の対応や企業活動が原因で炎上した例も少なくないのです。こうしたことはFacebookに限らず、ソーシャルメディア全般について言えることです。
実例を上げると、2011年のお正月に起きた「グルーポンおせち事件」や、iPhoneがFLASHに対応しないと発表された時、2010年にiPhone4のアンテナ問題(iPhone4の本体左下を持つと電波の受信感度が落ちる問題)があった時もソーシャルメディア上で炎上しました。また、大企業でなくても、街のレストランや食べ放題のお店のFBページに「もう買わない、行かない」などと書かれてしまうこともあります。
このように、投稿記事が問題になるのではなく、リアルで何かあった時のことがユーザーから投稿されて問題となり炎上してしまう、ということが起こり得るのです。ですから、よく「どうしても炎上を起こしたくない、炎上が起きない方法を教えてください」と訊かれるのですが、これは難しいです。
ならば、FBページを作らなければいいのではないかと思われるかもしれませんが、その場合は自社の預かり知れないところで話が拡散することになります。しかし、FBページがあれば、企業のFBページがあるからここにクレームを書き込もう、ということになるので、自社でいち早く炎上を検知できる。少なくとも知らないところで話が広がってしまう、ということにはなりにくいというメリットがあります。
ソーシャルメディア上での炎上を恐れて、二の足を踏んでいる企業は日本だけに限らず、海外でも同様の傾向があるようですが、炎上が起こる可能性があるからFBページを開設するのはやめておくという場合、往々にしてそれは「存在自体が無視される」ことにつながる大きなリスクがあるということも知っておくべきでしょう。
そこで、コムニコではFBページの管理者向けに「コムニコモニタリング」という無料のツールを提供しています。コムニコモニタリングはユーザーからのコメントを時系列で表示し、コメントを削除することもできます。また、製品の名前や競合他社名などといった任意のキーワードを登録しておくと、そのキーワードを使ったコメントをハイライトします。一般に公序良俗に反する言葉もハイライトするので、万一炎上が起こった時に、すぐに気付いて対処することができます。ハイライトの通知はメールで送られるので、あらかじめ社内の担当者のメールアドレスを設定しておくと便利です。
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