薄型かつ軽量のシンプルなスレート
まずはThinkPad Tablet 2の魅力は何か? これは単純明快。薄型軽量である点だ。簡単に言うと、薄く、軽く、そして黒い(笑)。このサイズでも公称のバッテリー駆動時間は連続10時間(Wi-Fi使用時)と比較的余裕があり、Windows 8の機能がフルに活用できるという点は大きなメリットだ。
ディスプレーサイズは10.1型ワイド。フットプリントはThinkPad T430のような14型ワイドノートと比較して半分程度(幅262.6×奥行き164mm)。CDケース並みの9.8mmという薄さで、重量は本体のみで約570gと軽量だ(ペンを収納すると約600g)。薄さ軽さともにAndroid搭載の従来機種「ThinkPad Tablet」を下回る(関連記事)。携帯性に関しては、Android搭載のタブレットやiPadなどと比べてもそん色ないと言えそうだ。
非常に薄型でしかもコンパクトということもあり、A4サイズが入る一般的なビジネスバッグに縦向きで簡単に滑り込ませられる。USB経由の充電なので、念のため携帯時にmicro USBケーブルを持ち運んだとしてもかばんのスペースはほとんど取らない。付属のACアダプターは2Aの出力だが、0.5A程度しかないパソコンやモバイルバッテリーの出力でも、応急処置的に使うことは十分可能だ。
Windows 8時代のタブレットはやはりIPS一択
ThinkPadのウリである頑丈設計は本機でも継承。旭硝子製のDragontrail強化ガラスは、一般的なソーダライムガラスの6倍の強度と公式サイトの説明にある(ソーダとかライムとかなんとなく飲んだらおいしそうな表現だが、要は窓ガラスとかで普通に使われているガラスである)。強度に加え、ガラスならではの質感、アクリル系樹脂のような傷がつきにくい。コーニングのGorillaガラスと同様に、酸化アルミニウムと二酸化ケイ素を主成分にした“アルミノケイ酸ガラス”の一種だ。
液晶パネルは高開口率で視野角や発色に優れるIPS方式を採用。写真や動画の閲覧が楽しいというのは言うまでもないが、ThinkPad Tablet 2のようなパッド型の製品では、複数人で画面を囲んで使ったり、対面で相手に見せるというシチュエーションが頻繁に発生する。個人的には、タッチに対応したWindows 8マシンでは、今後よっぽどの低価格製品でない限り、TNという選択はありえないと思っている。
解像度はノートなどで主流の16:9の1366×768ドット(HD解像度)である。より高解像度な液晶を搭載した製品も存在するが、Modrn UIの一覧性が高いというメリットがある反面、従来のWindows用アプリはマウス操作を基本に作られているため、タッチ操作主体では細かいポイントが厳しい印象がある。情報量と使い勝手を考えるとこのあたりがちょうどいいというのが実際に使ってみた感想だ。