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iPhone 5を持っている俺たちにビデオカメラは必要なのか!? 第1回

iPhone 5に挑む!? 最新ビデオカメラ2013年モデルたち

2013年01月21日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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プロ機に迫る高性能モデル
キヤノン「iVIS HF G20」

レンズ部がほぼそのまま伸びてボディーとなっている形状で、実際のサイズほど大柄には感じない。タッチパネル横には、手ブレを強力に抑えるための「パワードISボタン」などがアサインされたマルチボタンを備える。本機もビューファインダーを備える

レンズ部がほぼそのまま伸びてボディーとなっている形状で、実際のサイズほど大柄には感じない。タッチパネル横には、手ブレを強力に抑えるための「パワードISボタン」などがアサインされたマルチボタンを備える。本機もビューファインダーを備える

 キヤノンは高画質仕様の「iVIS HF G20」(予想実売価格11万円前後)と、Wi-Fi搭載のスタンダードモデル「iVIS HF R42」(同5万5000円前後)の2モデルを2月下旬に投入する(関連記事)。

 iVIS HF G20は、前モデルと同じく、業務用HDカメラと同じ「HD CMOS PROセンサー」を採用。比較的大きな1/3型で動画撮影に特化した237万画素の撮像素子としており、リサイズ処理が不要で解像度劣化の少ない映像処理が可能だ。

 また、1画素あたりの面積が大きく、より多くの光が取り込めるため、ノイズなどにも強い。

 こうした特徴に加え、従来よりもフォトダイオードの深さと面積を拡大したことで、より多くの光を信号に変換できるようになった。明暗のダイナミックレンジが拡大し、白飛びや黒潰れの少ない撮影が可能になっている。

 このほか、レンズや8枚構成の絞り羽根、映像エンジンDIGIC DVの採用など、同社のプロ用機器で培った技術を盛り込み、画質性能を高めている。

iVIS HF G20の上面の写真。内蔵マイクは前方のレンズ部分に左右独立で搭載。アクティブシューは後端部分に備えている

iVIS HF G20の上面の写真。内蔵マイクは前方のレンズ部分に左右独立で搭載。アクティブシューは後端部分に備えている

iVIS HF G20の液晶モニターの内側部分。メモリーカードスロットはダブルスロットを採用。ヘッドフォン出力やコンポーネント映像出力端子もある

液晶モニターを開いた側面。メモリーカードスロットはダブルスロットを採用。ヘッドフォン出力やコンポーネント映像出力端子もある

 また、ソニー同様にこちらも内蔵マイクの性能を向上。耳に付きやすいノイズの低減をはじめ、音量に合わせて自動で録音レベルを制御する「オートマイクアッテネーター」や、ズームと連動した4段階の指向性切り換えなどが可能。

iVIS HF G20にも不要な光を遮るレンズフードが付属する。レンズカバー機構も備えており、スライドスイッチでカバーの開閉ができる。右がカバーを閉じた状態

ビューファインダー部分のアイカップはより大型化され、ファインダー使用時に余計な光が目に入りにくくなるように工夫されている

ビューファインダー部分のアイカップはより大型化され、ファインダー使用時に余計な光が目に入りにくくなるように工夫されている

 このほか、撮影シーンに合わせて最適な音質設定ができる「オーディオシーンセレクト」も採用。音専用のシーンモードといった機能で、音楽の発表会や会議やスピーチなど状況に合わせた録音設定が手早く行なえる。

赤ちゃん撮影専用モードを新搭載!
無線LANでiPhoneとの連携もできる「iVIS HF R42」

スリムな形状。マイクはレンズ下部に内蔵されている。ビューファインダーは非搭載だ

スリムな形状のiVIS HF R42。マイクはレンズ下部に内蔵されている。ビューファインダーは非搭載だ

上部シンプルな形状ながらも、赤いボディとシルバーのレンズ部の配色などスタイリッシュなデザインになっている。アクティブシューは非搭載だ

上部シンプルな形状ながらも、赤いボディとシルバーのレンズ部の配色などスタイリッシュなデザインになっている。アクティブシューは非搭載だ

メモリースロットや主要な入出力端子は液晶モニターの内側に配置。HDMI出力やUSB端子などを備えている

メモリースロットや主要な入出力端子は液晶モニターの内側に配置。HDMI出力やUSB端子などを備えている

 スタンダードモデルのiVIS HF R42は、多彩な機能を備えた活用の範囲の広いモデル。これまでも、タッチパネルを使った手描き文字の追加やアニメーション効果など、さまざまな演出機能や、旅行ビデオなどが手軽に作れるシナリオモードなど、映像作品づくりに役立つ機能が盛り込まれていたが、今回は新たに「ベビーモード」が新搭載された。

 これは、まさに愛しき我が子の成長記録のためのモード。生後日数や身長・体重を手軽に記入できるスタンプ機能や、映像を自動で整理するベビーアルバム機能など、成長記録が簡単に撮影できるようになっている。愛息の誕生を機会にHDビデオカメラを手に入れようという人には気になるところだろう。

 さらに、Wi-Fi機能を搭載。撮影した動画や静止画をワイヤレスで転送できるiPhone用のアプリ「Movie Uploder」や、スマホやPCのブラウザで撮影や動画/静止画の転送などができる「リモートブラウズ」、撮影済みの映像をDLNAで配信できる「メディアサーバー」などの機能を備えている。

 スマホに転送した静止画や動画をSNSなどにアップすれば、撮ったその場での更新も楽々できるなど、スマホ連携による使い勝手が強化されている。スマホに盛り込みにくい機能を強化するだけでなく、スマホとうまく共存していこうというアプローチだ。

少々気になるのが、手動式のレンズカバー。ユーザー層を考えても電源ON/OFFに連動して開閉するようになってほしい

少々気になるのが、手動式のレンズカバー。ユーザー層を考えても電源ON/OFFに連動して開閉するようになってほしい

 このほか、レンズ倍率も高めになっており、光学32倍、画質劣化の少ないアドバンスドズームなら53倍という高倍率撮影が可能。手軽な撮影から楽しい作品づくりまでフォローする多機能さがさらに強化されており、Wi-Fiにも対応とかなり充実ぶりで、なかなかお買い得度の高いモデルだと感じた。

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