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MARKETING ECサイト「4モデル式」マーケティング入門 ― 第3回

健康商品をECサイトで売るならリピーターを作れ

2013年04月09日 11時00分更新

権 成俊/ゴンウェブコンサルティング、Web Professional編集部

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 ユーザーの消費行動からECサイトを4つに分類した「4モデル式」フレームワーク(関連記事)。今回はニーズ単品に分類される商材を扱っている「単品リピート型」について解説します。

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消費行動から分類したECサイト4モデル

初回購入にコストをかける

 単品リピート型で扱っている商材は、メーカー直販の商材や、専門小売店のニッチ商材です。化粧品、健康食品、お米、ペット用品など、一度購入してもらえば繰り返し同じ商品を定期的に購入してくれるのが、「単品リピート型」のECサイトです。

 この商材の購入者は、具体的な商品名ではなく、「ドッグフード 幼犬用」といった商品の種類や、「肌荒れ 化粧水」といった悩みなどで検索し、サイト訪問後に具体的な商品を確定していく特徴があります。このような人がサイトを訪れた場合、扱っている商品の種類は合致しているので、商品説明のための詳しい、分かりやすいページをコストをかけて作成して、具体的な商品に誘導します。ページ作成にかけたコストはリピーターになってもらうことで回収するわけです。

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単品リピート型商品購入者の購入意欲の成長

 訪問者の購入意欲を商品に結びつけるためには、コンテンツやデザインを工夫して商品に興味を持ってもらう必要があります。同じ商品を扱っているサイトでも、サイトの出来栄えによって売り上げが大きく変わります。はじめて購入(初回購入)してもらうには大変手間がかかりますが、競合他社も同じ条件になるので、マーケティングで健全な競争ができます。

 初回の購入で商品が気に入ると、購入者は知らなかったいい商品をすすめてもらったサイトという気持ちが安心感になるので、他のECサイトで同じ商品を販売していても、簡単には「浮気」(スイッチ)されません。そして、2回目以降の購入は「指名買い」となるでしょう。

 単品リピート型では、次の2つの対策が必要です。

  • 初回購入してもらう
  • 初回購入の経験で"また買いたい"と思わせる

他社商品への浮気を防ぐ

 なんとか初めて購入をしてもらうために、格安のお試し商品を提供したり、おまけを付けたりして、購入しやすくなるように心理的なハードルを低くします。1回購入した人に、2回、3回と購入してもらうには、1回目の購入経験で満足してもらうことです。もっとも重要なのは商品そのものに満足してもらうことですが、商品価値には購入時の経験(購入手続きの簡便さ、はっきりとした納期、送料などを含めた合計価格の分かりやすい表示)なども加味されることを忘れてはいけません。

 商品を消費すれば次の購入が発生しますから、同じ商品を購入する限り、同じペースで消費し、同じペースで再購入することが予想されます。そのため、メールマガジンなどで無理やり購入を促しても再購入のタイミングでなければ購入に結びつきません。逆に催促しなくてもタイミングになれば勝手に再購入してくれる可能性が高くなります。

 気をつけなければならないのは、購入サイクルからの離脱です。毎月1回購入していた人が2カ月間購入していない場合、これは競合他社の商品に浮気をしている可能性があります。購買履歴を見て離脱の気配があれば、お得な条件を提示したり、商品の魅力を伝えたりして、再び購入サイクルに戻ってもらうよう働きかけます。一度購入サイクルに入ったお客様に、長くリピート購入を継続してもらうことを徹底的に追求します。

 以下に、単品リピート型についてまとめておきます。

要件概要
商品例化粧品、健康食品、石けん、サプリメント
アクセス対策プッシュ型アクセス対策、指名買いリピーター
サイト対策信頼性、説得型コンテンツ
KPI訪問者数、滞在時間、リピート率
特徴
  • アクセス獲得が難しく、"力業"しかない
  • サイト訪問後は説得型コンテンツでお試しセットの購入
  • 初回購入に成功すればリピート率がKPIとなる

※KPI … 重要な業績評価指標

 次回は、ウォンツ多品モデルに分類される「カテゴリーキラー型」についてご説明します。

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権 成俊、村上佐央里 共著

  • 定価:2,499円 (本体2,380円)
  • 発売日:2012年9月18日
  • 形態:A5 (240ページ)
  • ISBN:978-4-04-886951-5
  • 発行:アスキー・メディアワークス
  • 発売:角川グループパブリッシング

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