柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第131回

WiFi対応SDカードリーダーでSNSに写真を投稿するワザ

ファイルの外部ストレージとして活用する

　「WiDrawer」アプリで表示できるのは画像だけではない。動画や音楽ファイルを始め、ワードやエクセル、Keynoteなどのオフィス文書、PDFファイルにも対応している。スマートフォンの外部ストレージとしても利用できるのだ。SD/SDHCカードはもちろん、最大128GBのSDXCカードもサポートしており、大容量のデータを扱えるのは頼もしいところ。

　画像以外のファイルも、メールで転送したり、「WiDrawer」アプリ内に保存することができる。保存したファイルは「REX-WIFISD1」との接続が切れても、アプリ内で閲覧・再生が可能だ。さらに、「REX-WIFISD1」はSDカードだけでなく、USBフラッシュメモリーにも対応している。USB端子に装着すれば、SDカードと同様にアクセスできる。

画像以外のファイルにもアクセスできる。プレビューはできない

オフィス文書やPDFなども表示できる。画像は約20MBのPDFファイルを表示したところ

ファイルを選択して「ダウンロード」をタップする

端末内にファイルを保存できる

　SDカードにファイルを書き込む際にも「REX-WIFISD1」を利用できる。USBケーブルでPCに接続すれば、SDカードリーダーとして認識され、エクスプローラーで扱えるようになる。Androidスマートフォンの場合は、装着しているmicroSDカード内のファイルをSDカードにコピー（アップロード）できる。iPhoneの場合、アプリがファイルシステムにアクセスすることはできないので、アップロードできるのは写真のみだ。

PCと接続すれUSB接続のSDカードリーダーとして利用できる

スマートフォンの場合は、まず端末内のフォルダーを開く。iPhoneはカメラロールに保存した画像しかアップロードできない

アップロード先のフォルダーを選択する

フォルダーを新たに作成することもできる

写真をアップロードできた

インターネットブリッジでネットも同時に利用する

　通常、スマートフォンの無線LAN機能でWi-Fiカードリーダーに接続するため、携帯通信網に接続できないWi-Fi版のiPadなどで利用する際は手間がかかる。写真の取り込みと投稿の間に、無線LANの接続先を切り替える必要があるのだ。その点も「REX-WIFISD1」は問題なし。インターネットブリッジ機能で両者を同時に利用できるのだ。

　まずはスマートフォンで「REX-WIFISD1」にアクセスし、「WiDrawer」アプリの設定画面を開く。「Wi-Fi接続設定」でアクセスポイントをタップし、暗号化キーを入力すればネットに接続できる。これで、スマートフォンから「REX-WIFISD1」に接続した状態でも、インターネットにつながるようになる。

　この設定画面の「セキュリティ」を開き、暗号化キーを設定できる。初期設定は「11111111」とシンプルなので、必ず変更しておこう。

「REX-WIFISD1」を無線LANに接続する

　外出先でSDカードをスマートフォンに取り込めるのは魅力だ。Wi-Fi接続のタブレットでもインターネットブリッジ機能を使ってSNSに投稿できるのも便利。SDカードだけでなく、USBフラッシュメモリーにも対応し、写真や動画、音声、オフィス文書などを扱える外部ストレージとしても使える。突発的なファイルのやりとりにも利用可能だ。最新のSDXCカードに対応するカードリーダーとしても役立つ。しかも、3000mAhの容量を持つモバイルバッテリーというのがうれしいところだ。たとえ、SDカードを読み込むことが少なくても、常に携帯しているモバイルバッテリーなら、いざという時に活躍してくれる。これからのモバイルバッテリーはメモリカードリーダー搭載がトレンドになるかもしれない。デジ一眼＆スマホ使いの人は、Wi-Fiカードリーダーをバッグにしのばせておくといいだろう。

筆者紹介─柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」（翔泳社）「Twitter Perfect GuideBook」（ソーテック社）、「Dropbox WORKING」（翔泳社）、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。