都営地下鉄/東京メトロのトンネル内を含む、2012年度内の全線エリア化を目指して、急速に対応が進んでいる。これまでは駅でネットにつながっても、線路を走っているときは途切れていたが、そんな不便さもなくなりそうだ(車内での通話は要注意!)。
しかし、つながっても肝心の回線が低速では逆にストレスがたまるだけだ。利用者が多ければ混雑しているかもしれない。そこで実際に通信速度を確かめて、快適に使えるのかチェックしてみた。
5つの地下鉄路線と、2つの地下化路線をチェック
テストをしたのはちょっと前になるが、2012年12月21日の午後。ちょうどこの日の正午に、都内地下鉄の主要駅・路線の多くがサービスエリアとなったからだ。選んだ路線は以下の5路線。
●都営新宿線(新宿~市ヶ谷)
●都営三田線(水道橋~巣鴨)
●都営浅草線(浅草~日本橋)
●都営大江戸線(汐留~六本木)
●東京メトロ丸ノ内線(霞ヶ関~東京)
ただこれだけでは、普段利用していない人や首都圏以外の人にはさっぱりだと思うので、都営地下鉄のサイトにある路線図から、現在すでにエリア化されている路線を色分けした(2012年12月26日対応分も含む)。
上図のピンクに塗った部分が対応路線だ。この時点では都営地下鉄の方が対応しているエリアが広い印象だ(非対応エリアは東京メトロと並行している目黒駅~白金高輪駅と、大江戸線の環状線以外だけ)。しかし東京メトロも全線が2012年度中に対応予定だ。例外は有楽町線・副都心線の小竹向原~千川駅間で、工事のため2016年度内に対応とのことだ。
もちろん東京だけでなく全国各地の地下鉄の路線でもサービスエリアは広がっているので、詳しくは各事業者のサイトをチェックしてほしい。
なお、ドコモとauはLTEと3G両方に対応しているが、接続自体は場所によってはLTEだったり、3Gだったりとさまざま。auは都営地下鉄/東京メトロは全線LTEでエリア化しているが、2.1GHz帯を用いるiPhone 5については若干LTEでの対応エリアが異なる。詳しくはこちらを参照してほしい。
ソフトバンクモバイルは3Gのサービスを提供しており、AXGP方式による「SoftBank 4G」には非対応。ただしiPhone 5が対応している「SoftBank 4G LTE」は時期は明言されていないが今後提供予定とのこと。
WiMAXは一部トンネル内のエリア化も行なわれているが、ホームからトンネル内に向けて電波を飛ばす方式を採用しているため事情はやや異なる。
こうした事情を踏まえて、今回はドコモ「ARROWS V F-04E」、au「DIGNO S KYL21」、ソフトバンク「RAZR M 201M」の3機種を用意し、テストすることにした。