急成長を遂げている
Twitter実況民数
――このグレーの部分は何ですか?
とくに突出した局がなかったところです。基本的に時間ごとの相対値で局を比較して突出したものを比較しているので、絶対値として少なかったわけではないのですが、とくに際立ったものがなかったということです。
――じゃあ、この部分にアニメ・特撮コンテンツを入れると勝てるわけですね?
多分勝てますね。結構ゴールデンとかも中途半端な枠がありますよね。
――水曜の1時~2時と、木曜の20時~23時はテレビ局も突っ込みがいがあるというわけですね。あと土曜の19時のところも。
そこは私もリアルタイムでテレビをよく見ていて、もったいないなと思います。
――私が好きな「ザ!鉄腕!DASH!!」とかはないなぁ。
その時間帯は「モヤモヤさまぁ~ず2」の方が強いですね。
――え~! PTA推奨のあの番組が「モヤさま」に負けてしまうんだ……。
テレビ東京は基本的にアニメが強いのですけど、「モヤさま」と「ワールドビジネスサテライト」は強いんです。ワールドビジネスサテライトは、ツイートの中身を見ていると、割と皆まじめにつぶやいているんですけど、「トレたま」というコーナーがありますよね。あの時間に出てくる若い女子アナの人気が1つ惹きつけるキーになっているような感じですね。日によって違うのですけど、結構皆さんは「○○さんの日だ!」みたいで、アナウンサーの名前も知っていて、「○○さんは今日も綺麗だぁ」みたいな感じでつぶやいています。
――それ、コーナーの趣旨とまったく関係ないですね。実況民はそこしか見ていないわけですか。
内容も結構言及していますけど、何だかんだ言ってもアナウンサーを見たいというのが1つの動機としてありそうだなと見えますね。
――でも、あのコーナーに取り上げられると、その企業のサイトが落ちるという伝説もありますからね。「トレたま砲」って呼ばれているみたいですが。なるほど。これが1年取ってみた結果ですね。これって四半期ごとに取ったほうが分かりやすい気がするのですけど。
実際やってみて私達もそうだなと思いました。今回は手が回らなかったのですけど、今後四半期ごとに出してみると面白いのではないかという話にはなっています。
――これは関東だけ、関西は取っていないわけですよね。関西でも関東キー局のものは放送しているけれど、まったく違った形になる可能性もあるとは思うのですが。
意外と変わらないと思います。というのは関西の方のほうが、ツイートする文化が薄い感じなんですね。全体的にツイート量が関東系に比べて少ないんですよ。なので数にしてしまうと、東京と同じキー局の番組をやっているほうがツイート量が上に来てしまうわけです。たまに「やしきたかじん」の番組が上に入って来て地域色が出るくらいです。それくらいしか差が出ないですね。
――ハッシュタグで西か東か分けて欲しいですよね。
そうですね。NHKさんとかとそういう話をしていると、一応公式には地域ごとに区別したハッシュタグを定義しているらしいのですが、ユーザーさんが知らなくてみな「#nhk」と付けていて区別できないという話です。
――ハッシュタグ一覧という形で御社が提供したらどうですか(笑)。
使い慣れているハッシュタグというのはなかなか変わりません。五輪のときにIOCがハッシュタグを設定したのですが、そのハッシュタグが結構酷くて「#サッカー」とか、みな競技名をカタカナで表示しただけなんですね。で、実際サッカーの代表戦って「#daihyou」とか「#nadeshiko」とか、みな使い馴らしたものがあるので圧倒的にそちらの方が使われたわけです。結局公式のハッシュタグは誰も使わなかったという話がありまして、そこはユーザーさんが使っているものに合わせざるを得ないですね。
――いただいた資料の中にツイートの数の伸びを示したものがありましたが、これは実況民のツイート数ですか?
そうです。テレビの番組に関するものを集めたものの集計値です。
――1年間で倍くらい増えているじゃないですか。これは定着したのですか、それとも人数は変わらないけど発言数が増えたわけですか?
人数は見ていないので何とも言えませんが、見ている範囲でいうと1人あたりのツイート数ってそんなに倍増とかはしていないので、恐らく人数が増えているのだと思います。
――ツイッターが広がってきてということですか。ツイッターってここ2年くらいですよね、爆発的に増えだしたのは。
ツイッター自体がというのもありますし、テレビを観ながらつぶやくということの文化が徐々に定着してきているというのもあるのかなと思います。テレビ局さんが「このハッシュタグで番組についてつぶやいてね」というのを積極的に仕掛け始めたので、多分今年1年くらいでだいぶ増えたのだと思います。そういうことによって、そもそもそういうことがあることを考えたこともない人が、テレビを観ていて「こういうことができるんだ」と認識して、つぶやくということは増えていると思います。