デノンが贈る、新世代ヘッドフォン+ネット対応オーディオ 第4回
簡単Wi-Fiで使える!! 快適な音楽リスニングの決定版
ネット再生を気軽に楽しめる「Cocoon」に迫る
2013年01月11日 11時00分更新
上位のDSD500に肉薄するDSD300の音質
コンパクトなDSD300の方も、鳴りっぷりの良さはなかなかのもの。低音はさすがにやや減ってしまうが、ベースの雰囲気はきちんと再現できている。ボーカルはより微妙なニュアンスまでよく出てくる。クラシックを聴いても、雄大なスケール感こそ不足しがちだが、情報量が多いため、コンパクトというよりも凝縮感のある再現になる。
ちなみにこちらは、口径100mmのフルレンジユニットを使用し、25W+25WのD級アンプで駆動する。グレード的には多少の差はあるものの、デジタル処理回路などは共通のため、音質的に大きさは少ない。
音の立ち上がりのスピード感やリズムのキレが増した印象で、DSD500の本格的な音よりも、こちらの方が好ましいと感じる人もいるかもしれない。据え置きとポータブルという性格の違いもあるし、大型スピーカー的な雄大さを持つDSD500と、ブックシェルフ型スピーカー的な見通しの良さや俊敏な再現のDSD300は、音の好みやよく聴く音楽ジャンルに合わせて選んだ方がいいだろう。
メインの音楽ソースであるiPodなどのポータブル機器はDSD500で試してみた。意外だったのが、AirPlayによるワイヤレス再生。これが案外良い。多少質感がソフトになるが、情報量などの劣化はほとんど目立たない。AirPlayもロスレス圧縮による変換を行って伝送するし、登場初期はかなり劣化が目立ったので期待していなかったのだが、かなりの進化を果たしていると感じた。
一番良好だったのは、Dock接続。音源が同じため、NASでのネットワーク再生(こちらも有線接続)とほぼ同様の印象だが、やや高域の硬さがほぐれ、ほどよい感触になったと感じる。やはり直接接続のメリットだろう。iPhone5などもアダプターで対応できるので、気軽に聴くならワイヤレスで、お気に入りの曲をじっくり聴くときにはDock接続で楽しむといいだろう。
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