今回からは人気の冬スマホ3機種「GALAXY S III α」「AQUOS PHONE ZETA」「HTC J butterfly」を比較していく。いずれもすでに実績十分のシリーズであることに加え、スペックも最強クラスだ。
そしてスマートフォンにおいて、最も重要と言っても過言ではない“画面”にこだわっているのが特徴的だ。購入を考えている人も多いであろうこれらの機種を、まず第1回となる本記事ではスペック、機能、外観、料金、それらを踏まえたコストパフォーマンスの視点から優秀な機種を選んでいく。
有機EL、IGZO、フルHDで勝負する3機種
まずは3機種の主なスペック、機能を比較してみよう。なお今回からNFCをスペック項目に加えた。
ドコモ 「GALAXY S III α SC-03E」 |
ドコモ 「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」 |
au 「HTC J butterfly HTL21」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | サムスン電子 | シャープ | HTC |
本体サイズ | 約71×137×9mm | 約68×135×9.8mm | 約71×143×9.2mm |
重量 | 約139g | 約152g | 約140g |
画面サイズ | 4.8型 | 4.9型 | 5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 720×1280ドット | 1080×1920ドット |
OS | Android 4.1.1 | Android 4.0.4 | Android 4.1.1 |
CPU | クアッドコア 1.6GHz | クアッドコア 1.5GHz | クアッドコア 1.5GHz |
ROM/RAM | 32GB/2GB | 32GB/2GB | 16GB/2GB |
メモリーカード | microSDXC(64GB) | microSDXC(64GB) | microSDHC(32GB) |
下り最大通信速度 | 100Mbps(Xi) | 100Mbps(Xi) | 75Mbps(4G LTE) |
無線LAN | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 |
テザリング | ○(最大10台) | ○(最大10台) | ○(最大8台) |
カメラ画素数 |
810万画素CMOS (裏面照射型) |
1630万画素CMOS (裏面照射型) |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
インカメラ |
190万画素CMOS (裏面照射型) |
120万画素CMOS (裏面照射型) |
210万画素CMOS |
防水/防塵 | ×/× | ○/○ | ○/× |
ワンセグ連続視聴 | 5時間50分 | 9時間20分 | 4時間30分 |
FeliCa | ○ | ○ | ○ |
赤外線 | × | ○ | ○ |
NFC | × | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0(BLE) |
HDMI | ○(タイプA) | ○(MHL) | ○(MHL) |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 2100mAh | 2320mAh | 2020mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | Titanium Gray、Sapphire Black | Red、White、Blue | レッド、ホワイト、ブラック |
まず、NTTドコモのGALAXY S III α SC-03Eは、サムスン電子自慢の有機ELディスプレーを搭載。4.8型というディスプレーは、実はこの3機種中では一番小さかったりするのだが、改めて考えるまでもなく、大画面のスマホの部類である。
夏モデルのGALAXY S III SC-06Dと比べると、CPUがデュアルコアからクアッドコアへと強化されたのが、スペック重視派には注目のポイント。Xiも最大100Mbpsに対応した。一方で防水・防塵、赤外線通信には相変わらず非対応。最近は海外メーカー製端末といえども対応する機種が続々登場している。またSC-06Dと同じくNFCにも非対応。GALAXYシリーズといえばグローバル端末の最高スペックという印象があるが、単純なスペック比較だと、やや劣って見えるのも確かだ。
同じくNTTドコモのAQUOS PHONE ZETA SH-02Eは、シャープが“革新的テクノロジー”と謳うIGZO液晶を採用している。消費電力を抑えられるのでスタミナに期待でき、今回の3機種でもワンセグの公式スペックでは倍近い差をつけている。もっともシャープのスマートフォンはいつもワンセグの視聴時間は長いので、AQUOS PHONEのユーザーにはあまりインパクトはないかもしれない。
対応機能はほぼパーフェクト。防水・防塵などの日本向け機能にも全対応し、100MbpsのXi、カメラは16メガ、HDMI搭載、バッテリー容量も3機種中ではもっとも大きい。さらにクアッドコアCPU搭載でメモリのRAMも2GBとサクサク使えるのでは、と期待できる。
ただ、スペックで他機種より劣っている点もある。まずは重量。152gと3機種中1番重い。もっともこれは実際に持ち比べるとほとんど気にならない。次にOSのバージョン。Android 4.0.4と他の2機種より古い。4.1になることでよりサクサク使える可能性はあるが、これは今後のバージョンアップに期待だ。さらにバッテリーの交換も非対応である。
auのHTC J butterfly HTL21はフルHDディスプレーをいち早く採用したスマートフォンである。ディスプレーのサイズは5型と、3機種中最も大きく、発売されているスマートフォンの中でもトップクラスだ。
HTCとKDDIによる協業で開発されただけあって、日本向け機能も、防水、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信に対応している。ただし、防塵には非対応だ。CPUもクアッドコアで、省電力タイプのBluetoothも搭載。気になるのは内蔵メモリが16GBで、外部メモリが32GBのmicroSDHCまでというのはアプリを大量に使う人、カメラをよく使うという人には気になる点かもしれない。またバッテリーは3機種の中では小さく(交換も不可能)、ワンセグの連続視聴時間も短めだ。
スペック、機能で見た場合はAQUOS PHONE ZETA、HTC J butterflyが有利かもしれない。ただ3機種とも高いレベルでの比較で、どれを買っても満足できそうではある。引き続き外観をチェックしていこう。
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