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【2012年まとめ】Windows 8発売もPC市場は苦戦が続く

2012年12月30日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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8月
Windows 8の完成版、RTMがリリース

8月15日に公開された、Windows 8の完成版に当たる「RTM」

 8月15日(現地時間)に、マイクロソフトはWindows 8の製造候補版(RTM)を開発者・テスター向けに公開した。2011年9月に初公開されて以来、わずか1年足らずで完成にこぎ着けたことになる。

 ASCII.jpでもRTMを使用した特集記事を制作。さまざまなPCへのインストールや、パフォーマンス比較を実施した。特にRetinaディスプレー搭載MacBook ProにインストールしたWindows 8は実に快適で、「Windows 8用に1台欲しいな」思ったほどだ。Windows 7とのパフォーマンス比較は、「誤差レベルの違いしかないだろう」と予想していたので、いい意味で予想を裏切られた。

 Windows 8関連以外で好評だった企画としては、27型クラスの大画面ディスプレー特集がある。特にWQHD(2560×1440ドット)の2製品を紹介した回はよく読まれた。当時はまだ高価な製品しかなかったが、現在では5万円を下回る製品もあるので、高解像度大画面を求める人にはぜひお勧めしたい。

9月
2013年のインテルCPU「Haswell」

第4世代のCoreプロセッサーとなることが予告されている「Haswell」

 9月11日から13日まで開催された、インテルの開発者向けイベント「IDF San Francisco 2012」では、2013年に投入が予定されている第4世代のCoreプロセッサー「Haswell」についての情報が多数公開された。

 Haswellについては速報に加えて、大原雄介氏による詳しいアーキテクチャー解説を2週にわたって掲載した。細かい改良点についても詳しく言及しているので、興味のある方はぜひお読みいただきたい。ただしコンシューマーユーザーにとっては、CPUコア自体の性能強化はそれほど大きくなく、内蔵GPU強化や低消費電力化の方が重要なポイントとなるだろう。発売は2013年前半とのことなので、もう半年も待たずに搭載PCが手に入る。実に楽しみな新CPUとなりそうだ。

10月
Windows 8発売! 新製品ノートにも注目

久しぶりの深夜販売も盛り上がったWindows 8の発売

 10月のトピックは、なんと言ってもWindows 8製品版発売に尽きる。秋葉原で行なわれた深夜販売も盛り上がりを見せ、今後の市場の伸びが期待された……実際にはまだそれほど、PCの売り上げ増につながっていないわけだが。

 Windows 8搭載PCも各社から多数発表されたが、OS発売とタイミングを合わせて投入された製品の多くが、タッチパネルを備えないPCばかりだったのはとても残念だ。PC用OSとしてその方向性が正しいのかという議論はあるが、Windows 8自体は紛れもなく、「Touch first」(タッチ優先)の考えでデザインされたOSで、その魅力を引き出すにはタッチパネルディスプレーが欠かせない。

 ところが、特に大手PCメーカーの製品には、ほとんどタッチパネル搭載製品がないという体たらく。COMPUTEX TAIPEI 2012で感じた「これなら消費者にも、PCが変わったことを理解してもらえるかもしれない……」という期待は、まったくの空振りに終わった。これでは製品価格の上がったWindows 8搭載PCの売れ行きが、鈍いのも当たり前である。

 そんな代わり映えのしない製品の多かったWindows 8搭載第1弾製品の中でも、ソニーの「VAIO Duo 11」とパナソニックの「Let'snote AX2」は、それぞれのメーカーのカラーが色濃く出た、完成度の高いWindows 8搭載変形ノートになっていた。

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